書院解体
次は一階西側の竿縁天井部屋二室。まずは床の間や書院がある奥の間。日本家屋で一番格式が高い部屋。買えば高そうな材が多く使われている。よって、解体と言うよりは取り外し工事。
材料取りをしたいが為に破壊を極力せず。これがなかなか手間取った。書院は立体パズルのよう。ホゾやら栓やら、まぁ、刻まれている。
途中までは何とか分解できたが、どう考えても答えが分からない所にぶち当たる。これでは進めない、と諦めて完璧な材料取りは断念。ある程度の箇所で切断をする。
それでも困難な箇所が「地板」という箇所の板。少し厚みのある一枚板だけに用途未定ながら確保したい。しかし、四方全てが柱絡み。それら柱は傷つけたくない。床柱よりも先に入っていたのだろうか、どうやって収められたのか分からん。
こういう造作材は、柱梁などの構造材は勿論の事、仕上塗を除く壁施工よりも後に造られたのではなかろうか。ならば、それらを傷つけずに外せると考えていたけども案外そうではなく。しかし、内部造作を外部から釘を打っている箇所もあったりなど。う~ん、お父さんが無知なだけなのか。
予想外の悪戦苦闘の末、他の材も含めて粗方確保する。ちなみに、「書院棚板」の厚いケヤキらしき板は、枷が外れたからだろう、後でふと見ると結構反っていた。手こずって外したのに。
ちなみに、「書院棚板」の下の空洞に見るからにヤバそうな蜂の巣があった。縁側の縁甲板下から蜂が余裕で出入り出来る隙間があった。昔の家は大体そうではないかと思うが、平気で隙間が放置されている。
考え方や価値観が違うというのか、問題ではなかったのだろうか。虫もそうだけども、寒さはどうなんだ。いくら「夏をもって旨とすべし」の家づくりが基本だからと言って、冬の寒さは歓迎してなかったでしょうに。通風を意図してたわけとは思えない所も結構空いているし。分からない事だらけだ。