家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

高身長の子孫に先送り

 一階床レベル変更工事の施主施工が確定した時点で、さてどうしたものかとずっと気に揉んでいた。何かをしていてもちょっとでも思考容量が空けば、がんじがらめで答えが出そうにない事を感じながらも悩んでいた。

 

 床組を改める作業は勿論、その他関連作業がなかなかだ。これをどう進めたら良いのか。

f:id:kaokudensyou:20150910105254p:plain←既存はほんの少し

 まずは敷居。大玄関「式台」と奥玄関「水屋」それぞれと、居室との間の上がり框のような高さがある大きな敷居。これを外す。外した敷居はもったいないので再利用。居室床が下がるが南側縁側は下げる事が困難で段差が生じる。ここに框材として流用する事以外無いが、これもなかなかの作業になる事必至。

 既存壁との取合もだ。既存の取合部には「雑巾摺」。これを外した上で下げた床との取合に再施工。また、これによる土壁対応が何らか必要になるだろう。

 掃出窓の敷居もだ。その名が表す通り、床と同レベルの外部敷居。外して、刻んで、雇い実を造り、込栓で留める。

 これらの後、柱に出てくるホゾ等の跡全てに木埋め。

 

 本職による見立てはおよそ30人工。腕も知識も設備も未熟なお父さんだと倍の60人工か。お父さん人工単位は8時間ではないので、単純に60日とはならずきっと100日弱。毎日しても3ヶ月を超えてしまう。頭が痛かった。

 

 そんなある日にふと思い出した。先述の、この案の出と生き残っていた経緯を。しなければいけない工事でも何でも無いではないか!

 お父さんの懸念は、子孫の身長具合。どう考えようがこればっかりは分からないので、必要性の有無については答えが出ない。やっておけば間違いはない。しかし、必要性が不明な上での大工事。これは辛い。

 

 一体何日捏ね繰り回したか覚えていないが、ようやく出した結論は「施工セズ」。費用や時間がかなりかかって申し訳ないのだが、必要な代の子孫がやっておくれ。

 新案では、居室四部屋の床レベルは維持。大玄関式台を基準として、新たな奥玄関式台と洗面脱衣室の床レベルとする。

f:id:kaokudensyou:20150910105304p:plain←確定案

  

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