家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

「古色」の調合

 次の課題は色調合。

 まずは手配。柿渋、どんっと16,200円分。赤と黒の弁柄、これまたどんっと9,100円分。亜麻仁油、まだ使わないけど思い立った時にと16,600円程分。これら日本各地からお取り寄せ。締めて42,000円程。これら全部使っても、恐らくこの工事全体分は賄えないだろうなぁ。安いのか高いのかも分からない。

 ちなみに、自然素材的な木部塗装の既製品がある。古民家移築再生を一部施主施工でされている方のブログで登場していた。化学的な成分入りだったような気がする。きっと使い易くなっているのだろう。ただ、品質とその寿命が不明だからお父さんは検討していない。価格は似たような感じだったような気がするが、実績優先。

 

 複数パターンを調合。

 難儀なのは、お父さんの視覚能力では微妙な色彩の違いはよく分からない。小学校の何かの診断で、別途眼科に行かされて確定。そういう事もあってか、賞を貰ったりと絵を描く事は好きではなかったが得意な方だった。だけども、色着けは好きでもなければ得意でもない。下書きまでは良くても絵具でイマイチ。ましてや色調合と来た日にゃ、大人になった今でも難儀。

 さらにややこしい事に、柿渋は日が当たる事で赤くなっていくとの事。その変化具合は、写真で見る限り劇的。ほのかな赤さから、赤だっ!、と言える程。一朝一夕では調合が終わらない。

 

 数日かけて、お母さんに頼った色判断により調合分量が決定。重量比で「柿渋10:墨汁5(松煙墨1.25:水3.75):赤弁柄2:黒弁柄1」だ。

 漏斗を買ってきて、2ℓペットボトルにこれらを注ぎ込みシェイク。必要量だけこのボトルから注ぎ、保管時には蓋を閉める。保管と使い方の容易さも完璧。この塗料を「古色」と名付けよう。一般的なのか商標登録されているのかは知らないが関係ない。あぁ、これで気が重かった懸案事項が一つ片付いた。

 とこの時は思っていた。

 

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