家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

施主見積作成

 逃亡社長が逃亡した数日後。本工事の費用見立てを作る事にした。
 おじいちゃん建築士の「条件次第で予算内で可能」という見立ては間違っているのではないか。実際の所、どこまで本職に施工をお願い出来るものなのか。どこまで施主施工をしないといけないのか。おじいちゃん建築士は構想段階での予算コントロールは一切行わず、行わせず。後から予算に応じて施工縮小、もしくは予算増額を目論んでいるのか。いずれにせよ、それは非常に迷惑。そもそも、予算上の見通しがないと時間的に何かと進みづらくなってきたのだ。当てにしていた逃亡社長が逃亡した事で、施主見積作成の意を決した。

 材料の拾い出しは、例の
3DCADのおかげで胴縁など細かな材まで拾いやすかった。ネットを駆使しつつ、以前の職や施主施工の経験から、大方の単価を入れていく。それでも、この家のような木造家屋全体の見積はした事がない。何日かかっただろうか、夜な夜な行いようやく完成。

 で、結果は。あらゆる事を施主施工をしてほぼ予算額を少々オーバーの
1,115万円強。薪ストーブ工事、土蔵傾き補正工事、屋根修繕工事は当初予算とは別枠で考えていたので、これら工事を除くと937万円強。
 多くが木材代。その次は建具のペアガラス代。そして設備という具合。木材代が大きく占めている事から、もし完全本職施工なら大工や家具、建具の人工代等が相当な額にのぼる。やはり3千万円レベルの工事になったかなぁ…

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 何度も見直す。おじいちゃん建築士は「『施主施工も行って』、土壁を竹木舞からしなければ予算内」と言っていた。お父さんの見積が高めに見過ぎているのではないか。
 そんなわけで、おじいちゃん建築士と打合せを設ける。お父さんの作成見積の意見を聞く為、という名目。複数枚に渡る見積書をざっと目を通したっぽいおじいちゃん建築士曰く、「こんな感じでしょうかね」と。
 おぉぉい!「施主施工も行って」というレベルではないんですけど!?「ほぼ完全施主施工でようやく予算内」が正しいではないか。大風呂敷を広げてくれましたよ、まったく。

 …いや、うすうす分かってた。予算上、本職施工をガッツリしてもらえない事を。本職施工ありきで予算内に収める為に、詰まらない改修設計も受け入れるつもりも無かった。最初から予算一番、改修内容二番、本職施工は三番以下だった。おじいちゃん建築士を責める事はお父さんには出来ない。

 もういいや。有難くも無い施主見積のお墨付きをもらい覚悟を決める。数年かかってのほぼ施主による全改修工事だ。


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