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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

施工者探し:大工職基準の変化、設備職からの収穫、設計職への嘆き

立て続けの失態で恐縮しきりのおじいちゃん建築士、第三候補がいると言う。これまた一人親方。しかし、一緒に仕事をした事が一応あるという程度の上、まだ若い。伝統構法の現場に入った事はないのではなかろうか。

 しかし、大工職の伝統構法への知見は無くても良い、とこの頃には考えるようになっていた。改修プランを内装改修工事レベルに極力抑えたので、伝統構法の知見が必須の工程が見当たらないのだ。

ただ一つ、お父さんだけの施主施工では絶対出来ない箇所がある。そこだけはやってもらってそれ以外は予算上、お父さんがほとんど施主施工しないといけないだろうな、と思っていた。それはそれとして、とおじいちゃん建築士は変わらず全概算見積作成と極力の本職施工を目論んでいた。

 いずれにしろ、「大工職人」でなくとも「大工さん」であれば十分。と若き親方で話を進めた。後日、左官・水道・電気の職方の方々を連れて来てくれた。

水道職の方から給湯器と各給湯口との距離についての指摘、二階のトイレ手洗への給湯不要案をもらう。

電気職の方とは、露出配線の施工方法について悩んでいる事に対し、色つきのケーブルの存在を教えてもらう。

VVFケーブルはグレーしかないと思い込んでいたお父さんにとって、この家はこれがやたらめったら引かれていて、古色材から浮きまくっていて不細工だ。と言って、電線の為に柱や梁に穴を開けたくはない。1階天井と2階床の間への敷設は、点検や交換等が不可能になる。メンテナンスが出来る家を目標に反するので絶対回避だ。露出配線は碍子引きで敢えて見せる、とも考えたのだがこれ見よがしな感じでどうも好みではない。黒なり茶なりのケーブルであれば、やり方次第で目につきにくそうだ。

 おじいちゃん建築士は出来ない(してくれない)具体的な話が出来て、前進感を得た。

色々な事が並行していたので話が前後してしまうが、この頃には既に荒壁土を寝かしていた。詳しくは別途で述べるが、水に浸けて藁を発酵させるのだ。これが「かなり臭くなる」らしい。本職の方によるこの抽象的な表現は幾つもネット上で見つけられた。しかし「どう臭いのか」までは書いてくれていない。お父さんからすれば藁の「香り」はする。人によっては、これを「臭い」と思うかもしれない。

伝統構法を知っている、とは言っていたおじいちゃん建築士に尋ねても分からない。ちなみにだが、素人の高齢の方で小さい時に見た事があったりするという方が結構おられる。練ったり塗った事もある、という方さえおられる。そんな方の内、臭かった事を微かに覚えておられる方がいた。おじいちゃん建築士の「伝統構法を知っている」発言は、一体何をどう知っているのか甚だ疑問だ。だが、憎めないのがツライところ。