家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

施主設計:LDKと床材

 

■LDK
 既存のキッチンは、居間から離れている。しかもその間には、結構な段差が二つある。動線としては不便だ。やはりキッチンとダイニングは近い方が良い。無駄に広さを求めるには、ダイニングとリビングは一体的空間とする方が実現しやすい。と考えると、畳の4居室をLDKにする以外に思い付かない。

 

食材運搬の事を考えると、キッチンと大玄関との距離をあまり取りたくない。しかし、近すぎて他人様の目に入りやすいのもどうかと思う。常に整理整頓を行う事は、お父さんとお母さんからするとなかなか至難だ。それに、LDKを畳居室である左側に持ってくるという事は、右側は浴室等が配置される事になる。それらの取合いも踏まえつつあがいて考えてみたが断念、大玄関から一番遠い配置となった。

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 ここで他に悩んでいた事は、床を畳にするか、フローリングにするかだ。

 フローリングは「流行」の域ではなく、すっかり「定着」したと思う。何故だろう。在来木造家屋でもマンションでも、洋間にしないといけないというわけではないと思う。住まい手、買い手の好みの問題だと思う。その好みや価値観が変わっただけ、販売者に変わらされたという単純な理由だろうか。


 お父さんの場合、あまり和とか洋とかに拘っているつもりはない。この和の家ならば、意匠的に言うなら畳は大いにアリだ。床下に対する断熱にもなる。ダニがどうとかは、フローリングでも居たりするのは確認済なので、優劣材料にはならない。


 そんなこんなでしばらく迷っていたが、おじいちゃん建築士から「歳を取ると床座りがしんどくなりますよ」と助言を頂いた。ハッとした。確かにそうだ。お父さんは、既に座布団での胡坐は長く出来ない。高齢になった時、尻に根っこが生えている自信もある。イス生活が良いかもしれない。さらに、リビングとダイニングを畳にした場合、特に水回りの空間との取合いがおかしくなるかも、と考えた。

 という事で、フローリングで進めて行く事にする。