家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

北側敷地改造計画:ドングリと新たな芽生え

 北側傾斜地改造計画は、竹林皆伐では終わらない。土砂固定の為の樹木が必要だ。

 既存の樹木で傾斜面にあるのは杉。杉は竹ほどじゃないかもしれないが、深く根を張る樹種ではないようだ。杉などの人工林で、特に手入れをされてない山が崩落などするのはこの為らしい。椿も育っているがこれは不明。ま、いずれにしろ数不足。


 という事でネット検索や図鑑などで勉強。

北側なので日蔭でも育つ、冬風が強いので防風林にもなる、北側は視界が広がっているので落葉樹じゃないもの。これらの条件を満たす都合良い樹木は、どうも「シラカシ」のようだ。関東地方では屋敷林としても好まれるそうで、「金は貸しても借りん」という語呂合わせから、表となる南側にカリン、そして裏となる北側にシラカシを植えて縁起を担ぐ、というものがあるらしい。金は貸さんけども良いじゃない。

 さて、シラカシ調達をどうするか思考していたが、ドングリから育てる事にした。理由は、タダで手に入りそうな上、自生するような樹種だけに土地さえあれば勝手に育ってくれそう、という事から。この時点で北側傾斜地改造計画は、
20年後に完成予定と確定。

近隣を散策すると色々落ちているものの、樹木図鑑を片手に見てもシラカシかどうか判別できない。ドングリじゃなく樹木の方を観察しても、自信を持って判別できない。どうしたものかと思案していると、奇特な方がネットで各種ドングリが手に入るサイトを作っておられた。有難い。


 早速、きょうこと二人でドングリ拾いに行った。傍から見れば、親子でドングリ拾いなどとほのぼのした光景ではないかと思う。実際、他の親子を見て感じていた。しかし、お父さんは目がギラギラ、真剣に選定。土砂保持の為の屋敷林造成、という非常に実利的な思惑でのドングリ拾い。誰も想像が付かないだろう。


 拾ってきたドングリは虫駆除の為に一晩水につけ、その後は鉢植えに。数が数だけに鉢植えを買うのももったいないので、刈った竹を玉切の上に半割して土を入れ、針金で留めるという
50円も掛かっていない方法で苗づくり。

 今までガーデニングのような類には一切興味が無かったし、理解が出来なかった。しかし、ホントにドングリから芽が出て樹になるのか、毎日気になるものが出来た。新境地だ。ガーデニングを趣味にされる方はこういう事を楽しんでおられるのかも、と初めて共感するようになった。