家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

無事に取得と今後の方針

 決済を終えて、ようやく我が家の「家さがし」は終わった。長かった…

 だけども、何だか落ち着いた心境にならないのは、これから「家づくり(正確には改修工事)」が待ち構えていたからだ。


 「家づくり」を始めるのは一年後とした。


 それは、「四季を通じてこの家を体感して、それを改修計画に反映させたい」と考えた為。

現代住宅だと、お父さんの大好きな冷房器具等の空調設備、断熱材等の新建材、高気密高断熱等の設計・施工方法で、健康的か否かはさて置いて年中快適に過ごす事が可能のようだ。

 しかし、この家は違う。「夏をもって旨とすべし」の考えで造られた家だ。

現代住宅には考えられない程の長く出た庇は、高い夏の太陽光を遮り、低い冬の太陽光は室内に取り入れる。土壁は、夏は涼しく冬は暖かい、という論がある。外部建具は、隙間があるしガラスは一枚もので、これは間違いなく寒そうだ。
 昔から暑がりで寒さには強いお父さんが、この家での夏冬はどう感じるのか。暑がりだが異常に寒がりでもあるお母さんは、どこまで許容できるのか。体感する必要があると考えたのだ。

 一年後と定めたもう一つの理由に、家に関して休憩をしたかったというのもあった。

 とにかく、それなりのエネルギーと時間と金銭を費やしてきた。これを電力に換算すると何万Kwhで、原油に換算すると何百ガロンか分からないが、とにかく疲れた。しかも、これから施主施工が待っている… お父さんにもお母さんにも、そして引っ張りまわされていた二人にも、休憩が必要だと思ったのだ。

 おじいちゃん建築士に相談したところ、家づくりはそれぐらい時間をかける事は良い、と快諾してくれた。それに安心してゆっくりしようと思っていたのだが、そうは問屋がおろさなかった…