家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

こんがらがった時は因数分解 -1-

二人がこれを読む頃には無くなっていると予定している、我が家の住宅ローンについて少し持論を語っておきたいと思う。

小難しい話になるかもしれないけども、少なくとも二人の内一人はこの家から独立して新たに住宅を買うかもしれないからだ。

 平成
27年の現在、日本はTPP交渉真っ最中なのだが、二人が大人になった頃には金融業界は様変わりしているかもしれない。しかし、銀行にとってただ口座を持っているだけの人間は客ではない、という事は変わっていないのではなかろうか。

 銀行は金貸しだ、平たく言えば。カネを金利を付けて借り集め、それよりも高い金利で貸す利ザヤ商売だ。もちろん他にも収入を得ているが、基本的な仕組みはこれだ。

 銀行口座を持って預金をする人間は銀行からすれば貸主であり、直接収益をもたらす人間ではない。融資を受けて利息を払ってくれる人間が、銀行からすれば本当の客だ。

 さらに、住宅ローン事業向け融資と違い、書類を右から左へ流し担保をしっかり押さえた、銀行からすれば手間暇少なく数を捌いて収益を得る薄利多売商品。

この家みたいに市街化調整区域だとかになると、一定の引当金が必要になったりするのかもしれない。少なくとも流れ作業の融資ではなく、住宅ローン金利で貸す事は出来ないのだろう。

 さて、ここまでが前置きなのだが、お父さんはこの家に関わらず、住宅ローンにおいて固定金利を選択しようと考えていた。現在の政府と日銀は公定歩合を上げるような事はまだまだしないと思いつつ、政府の財政問題から金利高騰の恐れがあってどうなるか分からないから、という理由でだ。

しかし、考え直したみた。この家の買付予算と改修見込予算から、金利負担ぐらいは減らしてみる=変動金利にする事は出来ないか、と。

 ただ、将来の金利動向なんて分かる人間がいれば、億万長者になれるだろう。それぐらい分からないものだ。考えたところで答えなど出ず、頭がこんがらがるばかり。
 いや、待てよ。金利設定する銀行はどう考えているのだろう。
 銀行の中の非常に賢い人間だって金利動向を読み切る事は出来ないはずだ。が、少なくともお父さんよりは動向が読めるのではないか。そんな事を考え出してみた。