家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

交渉価格の検討が難しすぎる

 建築士の選定は思い立ってから早二年ぐらい、候補不動産の決定は生駒から始まって四件目にしておよそ三年、もう後戻りはしたくないという逸りを抑えつつ、検討を開始した。


 取得予算は
2,000万円は変わらずだが、この家の売却価額はそれよりも高い。でも気にしない。不動産は相対取引、売主と折り合えば良しだから。
 だからと言ってもちろん相場は無視できないのだが、この家は相場というものがない。郊外、というよりも街中と田舎となら限りなく田舎に近い農地が広がる市街化調整区域。昔からの血族が占めているからか取引事例はなさそうで。


 そう考えると
2,000万円以上は高い。とても高い。一般的不動産視点ならば、土地値は二桁万円に近い方の三桁万円。築60年以上の建物はゼロ。だけど、その理屈は通らない。通るようなら2,000万円以上を提示してきていない。そういう理屈じゃないんだ、と。あがいてみたものの、あくまで相手の提示額から考えざるを得ない。

 しかし、どう考えても改修費用は普通に考えれば大きいものになる。「雨漏りはあったが直した」と先方は言うが、該当箇所の上にポリカ波板を覆っているだけのその場凌ぎ対応だ。それ以外にも不具合はそれなりにある。間取りや動線、寒さ対策など設計面での改良も必要と考えられる。やはり全面的な改修だ。

 おじいちゃん建築士は当初改修予算で大丈夫と言うが根拠を示してくれずだし、とてもそう思えない。取得予算を下げて改修予算に振り分けないとマズい。