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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

家づくりへの二大影響:造り手との意志疎通編 -3-

家探し:方向性

 そんなお父さんが「おぉっ」と思った車は、エコロジーが叫ばれる今時ではない「走り」「運転の楽しさ」を意識して造られた車だ。
 昔、貰った古い車にこの類の車があり、ビッグバイクでは感じなかった一体感や悦び、楽しさがあった。その昔の車の意志を引き継ぐ、というようなコピーが謳っていた。

 お父さんは、
車を買うならボロの軽自動車か高級車かで、中途半端な車はいらん、と公言していた。とにかく諸々安くて移動出来れば良しか、移動だけではなく付加価値をしっかり感じられるか、だ。

 価格帯から言うと、その車は中途半端域。
しかも、スポーツカー。2ドア。女性ウケはあまりしないような…
 お母さんにダメで元々ぐらいで「どう?」と問うてみた。すると、例のごとくとも言えるし、やはり意外や意外なのか、感覚的な承諾の返答!
 案の定、後でお母さんは躊躇する事もあったのだが、そこは、「承諾したじゃないか」と押し切って購入に至った。

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 そう、この車だ。
 きょうこは覚えていると思うが、りょうすけは覚えているだろうか。というか、これを二人が読む頃にもまだ家にある、のだろうか?

 この車は、
意図せずお父さんの中で家づくりに大きな影響を与えた。
 宣伝文句通り、運転していて楽しいのはもちろん、ハンドルを握るだけで高揚感を得られる車だ。この車を所有し乗る、という悦びも感じられ、「車なら何でも良い」という考えはかなり減った。

 何故だろう。
 造り手がそれらを意図し、実現させる事が出来た工業製品であり、乗り手もそれらを求めていた。造り手と乗り手の想いが一致した製品だったからじゃないか、と考えている。
 それまではとにかく割安で、質素で、という何も知らない消費者だったのに、そんな製品に出会った事でお父さんに欲が芽生えてしまった。

 家に対して予算の問題がある事もあり、「
それなりの家で良し」という考えがあった。
 世代を超えた「富の蓄積」という観点からだと、上物は一代限りと割切った狭小住宅を建て、少しでも土地にお金をかけた方が良いかもしれない。
 利便性が良かったり立地が良かったりする土地だと、後世の子孫自身が住むだけでなく賃貸にする事も可能であり、もちろん換金もしやすいだろう。

 だけども、
子供達を含めた後世だけの事ではなく、まずはお父さんとお母さんが住むのだ。
 自分の代の事も考えると、そして同じ数千万円を使うならば、快適性もだが住む事に悦びや満足感も求めたい、とこの車に出会った事で考える様になってきたのだ。