家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

変革の第一歩

 しかし、きょうこが大きくなってきたある日に、ふと思った。「保有資産額は増えてきたけども、家族の思い出はどうだろう」と。
 

 それまでも、別に支出を伴う外出をしていなかったわけではない。支出をしないと思い出が創られない、とも思ったわけでもない。そこそこストイックな日々に何ら疑問を抱かなかった。それなのに、きょうこの顔を見ながらふと思った。
 

 そこで、カーシェアリングを申し込んでみた。
  お父さんは出不精で、目的がないと出掛けたくないのだ。お母さんは、出掛ける事自体を目的とする。
お母さん「どこか行こうか!?」
お父さん「どこに行くの?」
お母さん「別にどことは思いつかんけども…」
 この問答で終始して出掛けるに至らずばかり。
 

 こんなお父さんだが、車の運転は好きだ。一般道800kmを走行した事があるのだが、その時もロングドライブが楽しくて不眠不休で走破した。車種もタイヤの数、そして目的も問わない。
 こういう性質なので、思った時に気軽に借りられるレンタカーを利用しようと思い付いた。この事が功を奏したのか、家族で出掛ける事は多少増えた。
 

 しかし、また違う性質である、質素倹約=ケチんぼさがお父さんとお母さん共に働く。時間一杯利用するけど延長料金を払いたくないが為、時間に追われて大急ぎで帰る、という慌ただしさが伴った。「何かが違う…」と自問自答。

 もうタガが外れたのか、この流れからこんなある日にまたふと思った。「そろそろ終の棲家を探そうかな」と。

なぜ、いまカーシェアリングなのか―「タイムズプラス」が提案するヒトとクルマの新たな関係