家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

不安定施工

板の加工工程の次は仕上工程へ。要は古色塗装。 まずはヤスリ掛け。いつもの120番からの240番の二回掛け。広い面は特に問題無い。ギリギリ見えるかという木端部は、ベルトサンダーではちと面倒。なので、何枚も重ねて木端部を広くして。 そう思いきやここで…

施工内容よりも注意事項なのだ

板材が出来上がった。本職や一般的施主施工者は多分ここからスタートしている。キャリア試験に合格した官僚も一足飛びの階級でスタートするらしい。ノンキャリアのようにほぼ底辺からスタートするお父さん。人工を惜しんでお金を惜しまない本職や一般的施主…

社会の役割分担による専門化等の有難さ

この年、農家の方から罠にかかった猪肉を分けてもらう機会があった。きょうこは覚えているかもしれないな。 猪は、我が家でスーパーで買うレベルの普通豚と違う。噛み進めると口に入れた最初に感じた調味料の味の向こうに、これが肉だと感じる味がやって来る…

伝統構法長期自然材多用施主施工の特有スキル

単なる家主と違って見れば見る程萎える長押。では残そう、と思うのは施主施工者として自然な心理だと思う。但し、どう残すかがまた検討課題となる。と言うのも長押裏が見える改修だからだ。 それは階段の存在。今までの2m未満の生活視線なら気にならなかっ…

立ち塞がる日本建築様式材

梁束梁貫仕様に決定したとしても、全体的には間違いなく伝統的日本建築様式の破壊中な事には変わらない。破壊話の流れでもう一つしておこう。それは「長押」について。「ながおし」と書いて「なげし」と読む。木地のままで鴨居の上に付いている板材を指す。 …

梁束梁貫仕様の因数分解

では、梁束梁貫仕様にすれば良いではないか、とはならない。それはそれでゾッとする。出るか出ないか分からないヒビと、確実に施工負担増大する仕様変更。なかなか決断に至らない。こういう時は思考の因数分解。 梁束梁貫仕様にしない場合。要は、小壁が大き…

ゾッとする話

さて、話を戻そうか。竿縁天井解体後の小壁施工についてだな。想定よりも長い工期になっている事にも絡むので、寒さや加齢以外の本筋の話をしておこう。 まずは当初計画。当該箇所の施工について、設計段階から繊維面を撤去した後にそのまま中塗土仕上として…

遺産樹についての遺言

ドングリから育てたこのシラカシ。もしかしたらアカカシかもしれないが、多分シラカシ。最樹高のものはとうとうお父さんの身長程になった。なので多分、この手記にてこのシラカシの事を書くのはこれが最後になるのではないか。という事でこの機会に遺言して…

北側傾斜地地盤強化の為の追肥施工

もう一つの合間の「施工」は、北側傾斜地のシラカシについて。植栽について「施工」と書くのはおかしいと思うかもしれない。しかし、お父さんにとっては植栽を楽しんでいるわけでは無い。将来の薪材を作っているのはオマケ要素。主目的は北側傾斜地地盤強化…

現場保守管理

中塗土による仕上げの左官も施主施工。そう決定したものの、予想よりも遥かに長い工期を要している。 着工前で逃亡社長がまだ逃亡していなかった頃。おじいちゃん建築士は、着工は日が長くなってからが良いと言っていた。その方が施工者の一日作業時間が長い…

単独施主施工へ邁進

漆喰採用理由話は残念ながらまだもう一つある。施主施工向け建材と見たからであり、お父さんにとっては結構重要だ。 「当社は施主施工を応援」とか謳って実の所、漆喰を施主に塗らせるだけの施工業者が複数ある事に触れた事がある。これは逆に言うと、ズブの…

初めて思い浮かんだ漆喰の実用性

漆喰の歴史的お墨付き建材として地位説明に乗じて気管に絡んだ唾を吐く内容になってしまったが、採用理由をちゃんと書いていなかったな。 まず見た目。古色柱梁に囲まれた白い壁。コントラスト。これ。個人の好みの問題だ。繊維仕上げにしなかったのは同じく…

吐かれた唾を吐き返す

手間と費用。リビングダイニングの壁仕上材を施工面と予算面から選んだが、ついでに他の居室も含めてその他の面についても説明しておこう。 土壁中塗仕上げの梁上小壁は、元々は繊維壁を含めると、リビングダイニング以外には大玄関と奥玄関と南側の縁側、そ…

改修工事ならでは問題

さて、お母さんが砂埃まみれになって行っている作業は何かと言うと、土壁剥がし。土壁解体ではなく剥がし。中塗土だけを取り除いているのだ。お父さんも同様の作業経験がある事を踏まえて頼んだ。いつもの如く、単純だが時間を要する作業だからだ。しかし、…

平成28年のお母さん

一番変化していないお父さん自身は除くとして、二番目に変化していない一番身近な家族のお母さん。 と言っても、お母さんそのものは変化していないが、お母さんの廻りは大きく変化して行っている。日本の産業界において最後の楽園と思われていたお母さんが働…

平成28年の叔父さん叔母さん家族

家族ではなく親戚の事だが、平成28年の大きな事柄としては姻族ではなく血族の甥誕生だ。二人にとっては父方の初めての従弟だな。 急に話が変わるが、有名な漫才師の影響でなのか、尼崎は日本有数のガラの悪い地域として全国的に知れ渡っていそうな気がする。…

平成28年のきょうことりょうすけ

さてさて、チムニー施工を終えたのは平成28年の終わり頃。この一年前に行った作業は炉床に当たる箇所の束石設置。一年の時間を要して薪ストーブ関連施工の地面から屋根上に。見渡せば、所々の変化はあるものの一体この施主施工はいつ終えるかさっぱり分から…

建材による文化圏の違い簡略論

ところで、設計図書目的でもあるこの手記だけに、チムニー外壁仕上げ材の石灰モルタルの事について触れておこう。 石灰モルタルとは、別名か本名かは不明だが西洋漆喰とも称されるようだ。何故かモルタルという言葉が入っているが、セメントと砂とは関係が無…

「別にいいや」

施主施工をしているのは、平たく言えば節約の為。それだけでは施工品質を長期に維持する事は困難。まぁ、良し悪しとかのレベルではなくそういう事なのだ。チムニー施工はその凝縮。 先に掲載したチムニー内部写真。そこに映る内壁はケイカル板。煙道火災に備…

さてここで、自分の話をさせてもらう。きょうこやりょうすけは承知している内容かもしれない。なので、これはまたもや二人以降の代向け話であり、またもや一人称はおじいちゃん。 以前にも触れたが、探検さんのおじいちゃん評は多分、細かい、神経質、厳しい…

無根気の影響

瓦屋根取り合い部の板金さえ出来てしまえば雨仕舞は簡単だ。安物防水紙を巻いてタッカー止め。チムニートップだけだとビニール養生でもそうは吹き飛ばされない。暗雲襲来の中、急いで終了。 このアスファルトルーフィングと板金との重ね代は、全方位では無か…

ハンダを舐めたら火傷した

さて、届いた「リン脱酸銅板0.4㎜」。略して「銅板」。開梱、まぁキレイ。10円玉にサンポールを付けたCMを思い出す、二人は知らんだろうが。 これをチョキチョキしてカンコンカンコンしての部材作り。これで午前中一杯。時間を要し過ぎ。この時点で、予定の1…

情報化社会での価格

屋内に雨が降る様な事態になったのは、ひとえに雑な雨養生が故。では、何故雑にしたかと言うと、チムニーの雨仕舞施工がもっと短期に終わると読んでいたから。その為に倒木処理作業の予定も入れてしまった、屋根に穴が開いたままなのに。何の工期を読み違え…

屋内に雨が降る

家屋に明るさを取り入れる。これに一部の設計者の方々は日夜奮迅されている。土地は狭いわ、施工費は高いわの日本の新築家屋において、一つの解とされていそうなのが、中庭。そこに樹木を置くと、採光だけでなく緑も屋内に得られる算段との事。密集地の余裕…

室内明るさ考

それを経ての野地バラ板の切断、そして開口。すると、母屋二階が見知らぬ空間になった。明るくなったからだ。この前後の違いには驚いた。 家の中は明るい方が兎に角善。そう考える女性は多そうだ。家探し初期の頃のお母さんも例外なく。 昨今の戸建住宅は庇…

墨汁から高層ビル、杉皮から邸宅

前述したチムニー骨組みを設置する施工を開始。屋根に孔を開ける施工、とも言う。そういう当施工において、と言うか夏休みの宿題の貯金箱製作だろうが巨大タンカーの造船だろうが、手作業工程がある造作物にはまず墨打ちが必須。肝要な作業の一つだ。数百億…

板金材検討

板金施工と決まっても、どんな板金にするかも考える。 屋根の板金と言えば鉄。鉄と言っても、今時は鉄板を使う事はあまり無い。ガリバリウム鋼という、あれやこれやメッキされて防食性を高められた物。 これが出てくる前の昭和後期以前に板金屋根と言えば、…

屋根のお勉強

そんなこんなで構想から三年、探検さんご来訪キッカケ発注の部材調達から一年。チムニー施工にようやく、ホントによーーぉやくの着工。たかだか一つの住宅設備だが、薪ストーブがブログのネタになる世の中。お父さんはまだ未使用者なので、そこら辺の熱い気…

チムニーの価値

自分を超えてしまう施工。チムニー施工はこれに該当すると思う人は、お父さんの体感する限り全員。そりゃそうだ。屋根に穴を開けるんだから。 以前書いた事だが、チムニー施工一択提案する薪ストーブ業者があった。チムニーではなく煙突直出し法は嫌がる嫌が…

チムニー施工着工

そんな我が家の薪ストーブ施工事情。平成28年のシーズン開始頃には設置出来ているかも、と年初では思っていた。真夏でも無ければ真冬でもなく、秋の気候が良い頃に屋根上に昇って施工しよう、なんて。まぁ、見事に外れ。廻りのユーザーの方は10月に稼働させ…

薪は有るけどストーブ有らず。

キッチン天板が中途半端な状態となり、精根尽きた事から今までの禁欲的施工生活にストレスを感じ出す。引っ越してから間もなく始めた家屋の既存状態の確認から始まり、ずっと頭には本施工の事がある。家族で出掛ける事も碌に無い。赤いスポーツカーは埃が被…

素人施工のダメな所一例

漆塗りに資材在り。下地用生漆2kg、摺用上生漆0.9kg、MR透漆0.4kg、灯油2.5kg、拭き紙50枚、砥粉と小麦粉と木粉と麻と油と洗剤少々、そして水大量。母屋一階一部床板にこれだけ要す、お父さんの摺り漆。 以上が大体の資材の量。では、一回目塗りで平米面積当…

棚式簡易漆室造作

この床板漆塗り施工。長尺材の塗装作業の場所としてはどう考えても無理がある。埃が舞う事が一つ。だが、これは無視する。将来の施工後塗り直しでも条件はどうせ同じだし。問題は硬化の為の置き方法だ。理想としては、一枚一枚をバラで立て掛けて置いておけ…

床板馬鹿塗り

いよいよ床板への漆塗布。ここに至る迄は長く、ここからもまた長い。 まずは、木地へのヤスリ掛け。埋め木の平準も兼ねているので、強力なベルトサンダーを用いての120番と240番の二度掛け。ただただ掛けていく。ただただ。これだけで三人工弱は掛かっただろ…

板からの学び

時は少し遡りまだ精根尽きる前。母屋一階床板の追加発注分が納品される。 節にあまり悩まされたく無い。節を無視して塗ると、そこに漆が溜まってしまうと固まる迄に相当時間を要する。はたまた固まらず。キッチン天板下地塗りでこそぎ取った未硬化漆を、塊状…

精根尽きる

ほったらかし作業をガッツリやるとさすがに長期になり、この間に気温が20℃を下回る日が出て来ていた。よって、並行しながら件のキッチン天板漆塗り施工も再開していた。 再開前に悩んでいた事。どこまで塗るか。無塗装状態のゼロからだと、一回でも塗布する…

意匠センス

素人多能工の施工話はまだ続く。次は薪ストーブ炉壁の周囲見切り材取付。既に貼ったケイカル板、そしてこれから貼る石膏ボード。このままだと貼っているだけの状態。それをそれなりの見た目に収める目的。 このような「端」とか「際」とか「縁」とか。お父さ…

スキル上昇と施工順

そういうお父さんにお母さんが「多能工やね」と言う。奥玄関の土間石貼り施工中の出来事。 これもほったらかし作業。施工中現在の奥玄関のここは、皆が何をするにしても何回も通る我が家の大動線。踏み石大移動を伴う施工にて発生した、そこにあるちょっとし…

幻の職種、「多能工」

ところで、「多能工」という特定の工種名が無い職方がいるらしい。探検さんご来訪時、多能工は使い勝手が良いだろうが器用貧乏という評になった。 しかし、噂には聞いた事がある程度で実際にお見かけした事は無いと思う。大手ゼネコンJVの大きな現場にて、…

怒り心頭

お次は、目地埋めだ。 目地埋めには、目地モルタルという専用材料がある。目地の役割については以前に触れた事があるが、躯体等の動きによる本材の破壊が起こらない様にというものもある。お父さんは本施工にて初めて知ったが、目地に普通のモルタルを使わな…

不甲斐なさ一杯

いざ本番。お母さんはモルタル作り係でお父さんは貼る係。 全く持って時間が読めない。まずモルタルの塗付て盛る、そしてタイルを置いてゴムハンマーで密着させながら貼り位置調整。書けば簡単だが、恐らく最後の位置調整に手間取るはず。想像が付かない。 …

ビビる作業

炉床枠の摺漆完了したけども、手を付けずに置いていた敷瓦の施工を行う事にした。 キッチン天板漆塗り施工の為に直接的にほったらかしにしていた、という箇所では無い。この上部となる土壁への漆喰塗りが終わっていない。さらにその上部、煙突施工が終わって…

摺漆初完了

次、と言ってもこれはほったらかし作業では無い。キッチン天板漆施工中断前に行っていた施工の事。それは、薪ストーブの下がり炉床の廻り枠への漆施工。 以前にも書いた通り、この枠は捨て床板にビス留めしている。その後、床板を漆仕上げする事になった。と…

気持ち抜き施工

さて、そんな貴重な薄板材が複数枚必要な箇所の施工、それは外壁。目下の所はキッチン新設壁の外側。 先に書いた通り、板材に関しては新たに購入するしかないと設計当初時には考えていた。しかしその後、現在は解体資材保管小屋、将来は物干し置き場予定地に…

施主設計、施主施工、施主調達

お母さんは、会社では営業という最前線の部署にて働いている。現場に行って稼いでくる部門だな。軍隊でいう所、歩兵師団だな。機甲師団やら空挺部隊やらもあるが、歩兵だな。陸上自衛隊で言うなら普通科小銃小隊が相当するのかな。その隊員の方だとどうか分…

建材部材の調達労力

購入か自作を迫られたものの、自作可能かの検討が不足しているお父さん。外国有名企業製で似た仕様の物も見受けられたが、詳細は不明。しかも、とんでもなく高額。で検討外。さて、どうしようか。夜な夜なインターネット検索の日々を過ごしていたある日、検…

人類の優れた発明品

採用した換気扇が、外壁に大きな箱を付けるこの仕様になった理由も書いておこう。 当初検討していた換気扇は、違うメーカーの壁付と天板付の二種。壁内や天板下部の違いはあれど、いずれも大きなダクトを設置した上で、吸気口よりも下方の外壁にファンを取り…

頭上の事

百年後にあるか分からない設備云々を言うならば、キッチン天板も床漆も薪ストーブも同じだな。二人の時代でも使っているかもしれないから書くか。孫世代以降はそういう設備があったのかと思って読んで頂戴。 現代のキッチン換気扇はコンロ上方に設置される仕…

百年後に換気扇は有るのか否か、それが問題だ

唐突だけども、これを書いているのは平成28年、西暦だと2016年。なので、百年前だと大正5年で1916年。第一次世界大戦中の頃だ。現代からすると大昔の感がある。当時の人からしても現代は驚く事が多くなかろうか。科学技術も然り、庶民の風俗も然り。 他方で…

ほったらかし作業の着手

キッチン天板漆塗り施工への邁進にて、ほったらかしにしていた施工。それらを進めて行く事にする。 その一つ、キッチンの換気扇設置施工。換気扇はかなり前から現場に邪魔的鎮座。漆施工中断、及び台風襲来に懲りて壁を造っておこうと思った次第。本施主施工…