家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

道具・設備

お父さん、隅突鉋を造る

難攻不落だからと撤退の選択肢無い。大丈夫、こういう時の為に考えていた道具がある。隅突鉋だ。 隅突鉋、その名の通り、隅等を押し突いて使える鉋。引いて使う日本の鉋と違って、洋鉋のように押して使う異色な鉋。組み立ててしまってから鉋をかけたい際に用…

セルフシンキングでセルフメイクしてセルフレベリング材施工

枠が出来た事で、石膏を流し込めるプールが出来た。ただ、今のままでは捨て板から石膏がじゃじゃ漏れ。石膏の水分を捨て板が吸ってしまうし。そこで、アスファルト防水紙を敷き込む。 以前にも書いたが、下地となる捨て板と石膏との接着には必要性を感じてい…

単独施主施工の不安

地獄挟み吊束により吊柱は重力方向には支持された、はず。次。横方向に対する支持の為の施工を行う。 小壁方向には、小壁や下端見切りの木材が入っている。この方向は良いとして、対応するのは今まで傾斜土壁があった方向。ここに梁材を入れる事とする。地震…

「鉋道」:再生・仕込試験結果

探検さんが板剥がし作業をされている時、お父さんも作業をしてますよっぽい風に映りそうな作業を探して行った、太鼓大引材製材。これに背割りをしてみて天然乾燥していた。 鉋再生が一先ず出来た事や他の作業の段取り上から、一本だけ仕上げて施工する事にす…

人生初の施主施工

探検さんとの作業は主に資材等の搬入。探検さんに肉体労働をしてもらっているからなぁ、と中断していた鉋再生作業を再開。これに数日費やす。そんなこんなで、久しぶりの施工を再開。ターゲットは薪ストーブ設置場所となる炉台と炉壁の造作準備作業。 煙突部…

義息の心、夫の心は空回り

鉋の手入れ工程に「裏出し」というものがある。割愛方針は変わらないので諸々は割愛するが、鉋の刃先を裏側に出すのだ。鉋刃は、違う材二枚を合せて造られている。鉋刃の裏面であり刃先となる鋼は硬い。表面であり木材を削らない側は地金という軟鉄。字の如…

「鉋道」:家造りの道具の為の道具の為の道具

新規の鑿は新品だからいいとして、問題は中古鉋。特に、元本職所有だった物とリサイクルショップ物。後者は実物を見て購入しているし、誰が使っていたかも分からないし、まぁこんなものだろうとも思えるし。 しかし、前者は本当に元本職物なのかと訝りたくな…

新規多機能作業台の造作

鉋が大量にやって来る。鑿もやって来る。探検さんもやって来る。 工具や道具は大玄関に置いた三つの棚から溢れ気味。また棚に遠さを感じて近くに床置きしていた。しかし、さらに物が増え、人も来る。鉋の再生作業も控えていれば、そもそも道具の床置きは使い…

「鉋道」:鉋の大量購入

よし、中古鉋を買おうじゃないか。 個人や業者等が物品を出品して、それをオークション形式にて落札購入するインターネットサイトがある。この利用をする事になるのだが、数点の写真と出品者の詳細ではない説明で判断しなければいけない。詐欺や、詐欺まがい…

「鉋道」:高級鉋も腕次第

本工事での買い物予算は一千万円強。どんな高級鉋でも買えてしまう。売り手が拒んだら札束ビンタ交渉だ。だからこそ、自制心が必要。 本工事での主たる購入材は木材。家屋の構造材、羽柄材に造作材は勿論、家具や設備の造作材としても必要。これらで予算の半…

「鉋道」:鉋体制の再考

お父さんは考えた。 これを度々するのは絶対嫌だ。そもそも替刃式は「刃を砥がなくても良いだけ」だったんだ。鉋台という、これまた未知の物だけど避けられないものがあった。替刃は結構値段がするもので、この調子でもし行ってしまうと本体価格をすぐに上回…

「鉋道」:避けては通られない道

単独施主施工で、工期を定めずご近所から長期工事の苦情もなさそう。この事の一つの短所を挙げるなら、工程がマイペース過ぎても許される事。探検さんという第三者が日時指定で来られるという強制性のお蔭で、懸案先送り事項が二つ片付いた。 しかし、探検さ…

薪ストーブ発注:軽トラクレーン本番

二回ぐらいの指摘だっただろうか。煙突部材の不足と説明について頂いたのは。 ここでお父さんは急に嫌気が出てきた。一つ一つの部材の価格は結構する。しかし、塩ビパイプとかとは違い現場調整が効かない。過不足があるとまた面倒が起きる。煙突だなんて未知…

奥玄関廻り石工事の完了

まずは床の石を切り欠く。 石を切る。しかも真っすぐに。グラインダーでは自信が無い。そこで、テーブルソーで使っている以前からの家庭用丸鋸で行う事にした。千円ちょっとの丸鋸用替え刃、と言うか砥石を購入。よく切れまっせ、永持ちもしまっせ、との謳い…

巨石移動の実現

奥玄関廻りは複数ある懸案事項の一つだった。その奥玄関の中でも最大の懸案事項は、踏み石と言うのか大きな石の移動。各所の施工の最中、踏み石が目に入るとこの事をついつい考えてしまう、という具合。 長さ1.2m強、高さ奥行共0.3m強。これが御影石ならば…

天空の鉄塊 チェンブロック

さてどうしたものか。悩んだ挙句、チェンブロックを初出動させる。恐るべき物理法則力で天空から重量物を制覇する恐怖の鉄塊だ。踏み石等の移動や薪ストーブの搬入と、猪や鹿などの四足解体で使う、という事で過剰設備投資にならないと判断して購入しておい…

不買運動中での一千万円の買い物

平成生まれの二人は知らないだろうから、昭和生まれのお父さんからちょいと説明しておこう。 大東亜戦前からそして戦後しばらくは、国産より舶来品が崇められていた。「舶来品」とは船で来る品。要は外国、特に欧米製品を指す。お父さんがそれなりの年齢にな…

「水」対「レーザー」の勝敗決す

解体作業が落ち着き、天井板のような既存の改変施工が一段落。キッチン壁のような新設施工の段階に入って来たこの頃。これまた懸案の設備導入に答えを出していた。それは「レーザー墨出し器」。 この機械は複数タイプがあるが、基本的に水平や垂直等を示す機…

曲者の柿渋原液容器

三代目古色容器を見て、もしかして「柿渋を都度都度混ぜれば簡単なんじゃない?」と思うだろうか。説明していなかったのでそう思って不思議はない。これが簡単ではない、というか面倒なのだ。容器蓋の開け閉め以上に。 お父さんが発注した柿渋は結構量があり…

「三代目古色容器」製作

キッチン新設壁施工の最中に、作り置き古色が無くなった。これにより施工は中断、三代目古色容器の製作に急遽着手。 二代目の果実酒ガラス瓶では白カビが発生する。白カビが乗っている膜は柿渋が固形化したもの。白カビを除去する過程で柿渋も除去され、また…

トリマーと私

柱勝ちなのでまずは柱を立てて現寸を採れる状態にしてから、と途中だった新設敷居の加工も再開。 ←中学校鉋も使用 ここの建具は、滑車による木製ペアガラスサッシを造作して入れる予定。なので、解体材の元敷居の建具滑りの溝を無くす。代わって、若干水勾配…

「鉋道」:扉を開ける

解体材を加工するに先立って鉋をとうとう新規購入する事にした。数日前から検討していた替え刃式鉋だ。 一万円ちょっとで、目を引ん剝く程高くない事もあって決めた。ただ、替え刃が結構する。普通のタイプと上級タイプがあり、上級の方は一枚当たり1,700円…

「鉋道」:誘(いざな)い

目まいが収まらない中、出来る限り施工をしてみる。しかし、木埋め作業は健康状態でも進まない。そこで、木埋めした箇所の仕上げを行う事にしてみた。 一番最初は、高所で柱と梁との取り合い部分。鉋が使えない。ベルトサンダーも使えない。という事で、鑿で…

ベルトサンダー仕上げ作業

「鉋道」はやはり険しそうだ、という感想だけを得た。鉋なんて必要ねぇよ、とベルトサンダーにて仕上げ作業を開始。 鉋と比べてベルトサンダーはストレスが少ない。 研削力が強くて、油断していると段差が出来てしまう。そうでなくとも重量バランスが悪いよ…

「鉋道」:チラ見してみた

鉋って、長方体の木に金物が挟まっているもの。お父さんの最初の印象は”きっと”そんなもの。”きっと”と言うのはそもそもうろ覚え。何にも思わなかったかもしれない。家に一応あったボロ鉋。その鉋が使われているところは見た事がない。鉋というものがある、…

現し材の仕上げの初期方針

この家を施主施工するにあたって、幾つも「難関」と想定している作業や施工がある。その一つが、柱等の木材仕上げ作業。 本来は鉋だ。建築業界や現場に無知な人は「大工さん=鉋」と連想すると思う。それぐらい、大工仕事では最も代表的な手道具だと思う、昔…

無ければ作る

早速、いつもの検索。棕櫚箒(しゅろほうき)も、埃を絡め取る優れものらしい。しまった、以前の住人が置いて行った箒。見た目からして棕櫚だったんだ。知らずに外掃き用にしてしまっていた… しかし刷毛がない。あるにはあるが20~30cmレベル。定年退職後施…

棕櫚刷毛

本格的施主施工をされている方のブログは沢山ある。本職でもない人間からすると変わった活動。ネタも満載。記録もしたくなる。なので、ブログを書いて公開しようと思うのはよく分かるつもり。同志が多いようで嬉しい。 だけども、途中で中断しているブログも…

資材保管場所改良

梅雨によるストレスが三つ。一つは、先述の柱材や床貼石の濡れや結露。 もう一つは、荒土プールにかけているブルーシートに溜まる水への対応。 以前にも少し書いたが、解体物置小屋の梁3本を支持材として細長い木をこれに渡し、ブルーシートを覆いかぶせてい…

刻み体験

馬の高さは600㎜。お父さんは特別足が長い、とかではなく腰を屈めた作業は極力避けたい。なので、恐らく一般的な馬より高め。これは後に少々失敗だったと思う事になるが、当時は分からない。 材料費が許容範囲内と言いつつケチった設計で、縦材は3寸角をソー…