家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

設計・施工・伝統構法

うねった精神を施工で矯正

上水管が設置出来るまでには造る。そうなると、食洗機設置棚周辺の他施工も必要となる。すぐさま本命に取り掛かられない。なので、非常に億劫だったのだがもうヤルと決めた。 まずヤル事は、食品庫の壁の造作。食洗機をやるのに食品庫。そうでないと、重量物…

施主施工ロボット求む。

突然ながら、お父さんの幼き時に思っていた未来の話。 今から8年前か17年前かには、人類は有人宇宙船で木星とかの惑星探査に出掛けていたはず。2018年の現在、数十年前と変わらず未だ最遠記録は月面とされている。空中に透明チューブの高速道路があって、そ…

急ブレーキでスリップ

一階小便器設置部の浮かし壁とEPS。これらの造作と並行させながら上下水管施工を完了とし、次に電線管施工を行っていた。ただ、上下水管と電線管との間にて気付いた事がある。ある箇所の造作を行わないと漏水試験が出来ない事に気が付き、電線管施工をしなが…

土壁仕上げにニッチ

施工に話を戻すと電気管工事は落ち着いた。この次にしたい事、先の上水管施工にての漏水試験。ちゃんとしてれば上水管施工は簡単、と言えどもミスはある。お父さん、自信は有っても過信は無い。施工、だけではないがミスなんて山ほどある。接着剤がちゃんと…

床下で穴掘りなんてしたくない

いざ下水管設置工事、と言いたい所だがまずは経路計画。でないと、部材調達が出来ない。 本施工では第一工事区画である、キッチン、食器洗浄機、一階トイレの大便器、小便器、並びに手洗ボウル、そして二階接続部までの配管を実施。ややこしいので絵を描いて…

隅から隅まで設計監理監督施工する施主の叫び

あれこれ考えた上、根太先行施工が良と決定。ちゃんと設計していなかった事から、既に設置していた木部をはつったり、ここと絡むトイレ内階段の設計を進めたりとすんなりとは進まない。そんなあれこれしながら根太取付。 ただ、これを書いている時点でもまだ…

繊維仕上壁の品位

いざ施工。漆喰で培った施工法にて仕上げていく。まずは元奥の間の小壁狭小部への再施工。 部分部分塗り法では、奥の間小壁の狭小部一面にコネコネコネっと凡そ30分。今回の通常法では、シャッシャッシャーと10分~15分。但し、泥の古色への固着を恐れて一面…

トラウマ施工

まだだ、まだヤル気が高まらん。だけど、そろそろ片付けておきたいという気持ちを抱いていた箇所を思い出した。それは、キッチンタイル施工。 キッチン内壁仕上げは今まで悪戦苦闘してきた通り、設計段階から基本は漆喰。但し、キッチンカウンター周囲は未定…

蜘蛛の巣と設計

現在の施工目的は、左官に備えた亜麻仁油塗装。南側縁側は達成。次はトイレ周辺に戻るが、ここで迷い発生。塗装を要する箇所である化粧木工事が全て終わっていない。それは、トイレ小窓の木枠部。 かなり以前に書いたと思うが。 窓があるトイレを所望してい…

鋳造に裁縫

と、宣言しながら銃砲所持や狩猟は、どうしても施主施工、生活、稼業に影響を及ぼしてしまう。法律やら通達やらで、平日に警察等に赴く必要があったりするんだなぁ。警視庁は土日対応もしてくれている所轄があったと思うが、我らが大阪府警では有り得ない様…

Electrical wire & Pipe Space

ここで2階のトイレを考える。1階のトイレ周囲を施工中なのに2階トイレ。その理由は「EPS」があるからだ。2階への「E」lectrical wireと「P」ipeの「S」paceを1階トイレ内に造作する為、2階トイレの大便器等の凡その設置位置を決めておく。その上で、1階天井…

素人施主施工における伝統的工法志向症候群

八回目を終えた。使った漆喰は15kg程。他、珪砂もスサも糊も結構使った。金額にして凡そ一万円は行っただろう。一回目から八回目までの人工数は不明ながら、開始してから三週間程経過。 さらに、省略してきたが漆喰をこそぐ事に限界が出てきた。 下地の中塗…

労多くして益少なし、かもしれない挑戦

土壁の呼吸力、またの名を吸放湿性について、これを神の如く崇め奉るような人達がいる。分からんでも無い、現代人だから。 この事については、それぞれの立場に依ったそれぞれの主張がある。左官建材の製造や販売業者は、ビニールクロスよりも漆喰や珪藻土が…

漆喰にまつわる諸々の容易

さぁ、さぁ、やって来ました。不安しかない左官工程最大の壁、土壁への漆喰仕上塗り。不貞腐れていては到底越えられ無さそうな壁。それにしても、中塗り下地塗り開始からほぼ一年経過でようやく仕上げ開始。短工期が貴ばれて久しい現代にこの長工期。嫌にな…

配線計画が無い事のツケ

現場置き建材消費を進めて行く。目下の所、使い易くて邪魔なのは胴縁材。よし、壁を造ろう。そう思って始めたものの、合間作業としてはややこしい壁。 ダイニングとトイレを仕切る当壁の北側は、壁掛けテレビ設置予定箇所。電源供給と電波供給が必要。南側は…

隠蔽工作

土壁に隠蔽配線。これは後から不可能。 既存土壁内配線方法は金属管埋設。これは入居時点で全て廃線となっており、金属管内の布被覆配線は引っこ抜く事さえ出来ない物が多かった。よって、後年の家人はビニール電線の露出配線を選択したわけだな。これを選択…

能書き不要な事はある

中塗実験乾燥待ち中や、中塗の漉し土の沈殿乾燥中等には他の作業を行う。一つは解体。元現場事務所であり、新規キッチン奥の食品庫予定地の押入れ。また、元北側縁側縁甲板と根太撤去。 これら何てことない作業だけども、以前から少し不思議に思っていたのは…

埃の設計

ただ、この方向でずっと検討していたが、決定にはなかなか至らない。それは、どうやって作れば良いのか見えないから。 構造に寄与する木組み方となると精度が求められるはず。その自信が無い。さらに、この格子壁は通風させたくない遮断壁。となるとガラスを…

お父さんの建築嗜好

長々と書いたのは、まだ当該箇所の西半分の壁の事だけ。より時間を要して悩んでいたのは東半分の壁。 お父さんは日本建築が特段好きだったとかでは無い。現代日本建築はよいそうでは無い。どちらかと言えば近代西洋建築が好みなんだな。それを自覚する前で単…

木造軸組工法と木造壁式構造

ターゲットは書院があった所。ここに壁を新たに設ける。 → 初期からある時期までの設計では、当該場所に何かしらの壁は設けるには違いないが、一部用途が違っていた。書院が無くなる事で、南側縁側の西奥が無為の場所となる。よって、書院西半分側は中庭植栽…

伝統構法長期自然材多用施主施工の特有スキル

単なる家主と違って見れば見る程萎える長押。では残そう、と思うのは施主施工者として自然な心理だと思う。但し、どう残すかがまた検討課題となる。と言うのも長押裏が見える改修だからだ。 それは階段の存在。今までの2m未満の生活視線なら気にならなかっ…

立ち塞がる日本建築様式材

梁束梁貫仕様に決定したとしても、全体的には間違いなく伝統的日本建築様式の破壊中な事には変わらない。破壊話の流れでもう一つしておこう。それは「長押」について。「ながおし」と書いて「なげし」と読む。木地のままで鴨居の上に付いている板材を指す。 …

梁束梁貫仕様の因数分解

では、梁束梁貫仕様にすれば良いではないか、とはならない。それはそれでゾッとする。出るか出ないか分からないヒビと、確実に施工負担増大する仕様変更。なかなか決断に至らない。こういう時は思考の因数分解。 梁束梁貫仕様にしない場合。要は、小壁が大き…

ゾッとする話

さて、話を戻そうか。竿縁天井解体後の小壁施工についてだな。想定よりも長い工期になっている事にも絡むので、寒さや加齢以外の本筋の話をしておこう。 まずは当初計画。当該箇所の施工について、設計段階から繊維面を撤去した後にそのまま中塗土仕上として…

現場保守管理

中塗土による仕上げの左官も施主施工。そう決定したものの、予想よりも遥かに長い工期を要している。 着工前で逃亡社長がまだ逃亡していなかった頃。おじいちゃん建築士は、着工は日が長くなってからが良いと言っていた。その方が施工者の一日作業時間が長い…

単独施主施工へ邁進

漆喰採用理由話は残念ながらまだもう一つある。施主施工向け建材と見たからであり、お父さんにとっては結構重要だ。 「当社は施主施工を応援」とか謳って実の所、漆喰を施主に塗らせるだけの施工業者が複数ある事に触れた事がある。これは逆に言うと、ズブの…

初めて思い浮かんだ漆喰の実用性

漆喰の歴史的お墨付き建材として地位説明に乗じて気管に絡んだ唾を吐く内容になってしまったが、採用理由をちゃんと書いていなかったな。 まず見た目。古色柱梁に囲まれた白い壁。コントラスト。これ。個人の好みの問題だ。繊維仕上げにしなかったのは同じく…

吐かれた唾を吐き返す

手間と費用。リビングダイニングの壁仕上材を施工面と予算面から選んだが、ついでに他の居室も含めてその他の面についても説明しておこう。 土壁中塗仕上げの梁上小壁は、元々は繊維壁を含めると、リビングダイニング以外には大玄関と奥玄関と南側の縁側、そ…

改修工事ならでは問題

さて、お母さんが砂埃まみれになって行っている作業は何かと言うと、土壁剥がし。土壁解体ではなく剥がし。中塗土だけを取り除いているのだ。お父さんも同様の作業経験がある事を踏まえて頼んだ。いつもの如く、単純だが時間を要する作業だからだ。しかし、…

屋内に雨が降る

家屋に明るさを取り入れる。これに一部の設計者の方々は日夜奮迅されている。土地は狭いわ、施工費は高いわの日本の新築家屋において、一つの解とされていそうなのが、中庭。そこに樹木を置くと、採光だけでなく緑も屋内に得られる算段との事。密集地の余裕…