家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

施工:母屋非土壁

小石ズリズリ、小石カタカタ

平成バブルの建設ラッシュ期。多くのゼネコンや工務店は、次々舞い込む仕事の処理にてんやわんや状態。必然、建材料インフレも巻き起こる。例えばセメントが値上がったり、中には工期通りの確保が難しくなったりする。そこで、例えばモルタルのしごき施工を…

石膏板と漆板

第一期と言うか、第一工区と言うか、母屋1階西側の上下水管施工は浄化槽接続を残して終了。これで心置きなく壁施工をするぞい。という事で石膏ボードを段取り。 この施工では取り立てて書く事は無い。石膏ボードは気楽なもんだ。下手をこいてもそこらで数百…

うねった精神を施工で矯正

上水管が設置出来るまでには造る。そうなると、食洗機設置棚周辺の他施工も必要となる。すぐさま本命に取り掛かられない。なので、非常に億劫だったのだがもうヤルと決めた。 まずヤル事は、食品庫の壁の造作。食洗機をやるのに食品庫。そうでないと、重量物…

目地施工のトラウマが襲来す

さて、次は目地施工。本番はタイル貼り、目地なんて副次施工に過ぎない、と思っていたが大間違いだった。 まず、材について。 タイルを白、となれば目地は黒。この家のモノトーンさから必然、とはお父さん。前宅白目地と現キッチン黒目地経験から、汚れの目…

タイル施工のトラウマを乗り越え

それらが数ヶ月前。材は納品及び検品済。砂漆喰は硬化済。そして、施工する決意も硬化。やるっきゃない。 接着物は気が急いてしまう。施工箇所へ割付墨を打った上、切断等の加工を予め行っておく。材の余裕が少ない状態での予め加工は後戻りが出来ないから怖…

女性自身だからって信じない

その頃は左官等で時を過ごしたが、ついでにその時に片付けておいた。それは、シンク前面の土壁のタイル下地施工。 タイル採用とした事で出る問題は、土壁にどうやってタイルを施工するのか。 シンク前以外は石膏ボードであり何ら問題無い。モルタル壁じゃな…

トラウマ施工

まだだ、まだヤル気が高まらん。だけど、そろそろ片付けておきたいという気持ちを抱いていた箇所を思い出した。それは、キッチンタイル施工。 キッチン内壁仕上げは今まで悪戦苦闘してきた通り、設計段階から基本は漆喰。但し、キッチンカウンター周囲は未定…

高所で足を掛けて電動工具を操る小学生女児

何だかややこしそうな2階との取り合いが終了。よって、直下の胴縁間柱施工を再開。 1階トイレ廻り関連工事の間、きょうこは夏休み。きょうこはインパクトや釘打ち仕事を嗜好しており、極力担ってもらうようにしている。夏休みだけあって結構参加していた。り…

行き当たりばったり工程

引き続き塗装工程を進めたい。左官壁との取り合いから、出来得る限り亜麻仁油が硬化している状態が良い。滲んでしまったりするから。そこで、長らく手付かずで素地状態のトイレ周囲五本柱の塗装を行っておきたい。 ←建てた頃のトイレ五本柱 しかしながら、綺…

これが世間一般程度と思しき「施主施工」体験

という事で、件の漆喰業者は高いから食材業者からコンニャク粉を別途発注。粉が余ったらコンニャクにして食べようっと。 施工面積が僅かな事もあり、水1リットル分にて作ってみる。この分量でだと、確か粉は5gだったかな。指先一つまみ、という量。重量比率…

裸の施主施工者様

本道の方の電気工事は、我ながら何とも心許ない内容となった。 南側薄壁の厚さに比べてPF管が太くて一部使えない。よって、その間は細い塩ビ管を使う事にした。この固定がまたもやビス挟み留め。手で軽く動かそうとしても大丈夫そうだが、電線交換時に電線を…

お母さん、案を出す。

書き忘れがあった。柱を建てる前、鴨居の建具の溝の一部を埋めてみた。 これは、鉋掛けした棒をただ溝に嵌め込んだだけ。軽く接着剤を付けたかもしれない。 この溝は矩形ではない事から矩形の棒は入らない。ならば、見え掛かり部だけで良し、という事で棒は…

配線計画が無い事のツケ

現場置き建材消費を進めて行く。目下の所、使い易くて邪魔なのは胴縁材。よし、壁を造ろう。そう思って始めたものの、合間作業としてはややこしい壁。 ダイニングとトイレを仕切る当壁の北側は、壁掛けテレビ設置予定箇所。電源供給と電波供給が必要。南側は…

ほったらかし作業の着手

キッチン天板漆塗り施工への邁進にて、ほったらかしにしていた施工。それらを進めて行く事にする。 その一つ、キッチンの換気扇設置施工。換気扇はかなり前から現場に邪魔的鎮座。漆施工中断、及び台風襲来に懲りて壁を造っておこうと思った次第。本施主施工…

やっとの石膏ボード施工

鉋が終わった柱を建てる。当然ながら天地が決っている。柱の上には既存鴨居、下には根太等々があるという事。よって、またもや斜めにして建てるので色々無理が出るわ、手間が掛かるわ。 当該柱の足元直下には束がある。その上に大引、さらにその上に根太があ…

記憶の喪失の中にあった素朴な不思議

はい、天板は設置されました。はい、巾木の漆は硬化しています。ではドッキング、とはいかないワンパターン。壁と天板の取り合いで北側は新設壁、とうに完成している。では、東側と西側はと言うとそもそも壁がまだ無い。はぁ、めんどくさっ。 と思った事は覚…

「資格」より「人」

ちなみにこの新柱の材、今までの既存や新規購入した杉材とは様相が違う。木目が違うし、表面も違う。鉋掛けの感じも違う。 木目に関しては、もしかして「杢目」というものじゃなかろうか。他に「板目」や「柾目」と言うものがある。竿縁天井板には「杢目」材…

梁、下がる?

さて、土壁乾燥待ちの間も施工はしている。母屋二階での土壁使用も終わりたいとその準備。 母屋二階施工は久しぶり。途中、ふと目についた。新規階段上り口になるから、と新柱を入れた箇所。梁直下の既存柱撤去に伴い、新たな梁荷重の支持材として先行入れし…

単独施主施工の不安

地獄挟み吊束により吊柱は重力方向には支持された、はず。次。横方向に対する支持の為の施工を行う。 小壁方向には、小壁や下端見切りの木材が入っている。この方向は良いとして、対応するのは今まで傾斜土壁があった方向。ここに梁材を入れる事とする。地震…

「二本両端逆地獄ホゾ挟み吊束」

作業中断から凡そ二人工。ようやく解を出す。名付けて「二本両端逆地獄ホゾ挟み吊束」方式。略して「地獄挟み吊束」としておこう。 吊柱と曲がり梁にそれぞれに応じた貫通穴を開ける。その穴それぞれに角材を入れる。これを引っ掛かりとして、そこに束材を嵌…

言書易行難

ダブル鴨居の取付作戦が決定。いざ実行。 材は解体敷居。見えにくい所なので材料節約、釘穴跡や虫食い跡があってもそのまま製材。それら不細工な箇所を極力見えない位置にするように加工。 → レーザーにての水平墨出しの上、柱にホゾ刻んで。角の柱を叩き動…

「付鴨居」のブラックボックス

五本柱が建ったので、このままトイレ出入り口の鴨居を付けてしまう。 トイレの建具は、既存母屋一階の引戸を使う。ただの板張り戸、とかではなく細工が面白いので使わないと勿体ない。なので、出入り口寸法はこの引戸ありき。一方、付鴨居の位置はどうしたも…

一日一本

いざ、ミッション開始。 面倒なのは、既存の壁やら梁やらと取り合いがある柱。柱一本、確か20kg程だったろうか。長さは3.6m強。これを振り回して既存箇所に照らし合わせながら、とすれば加工精度は上がるがしんどそう。どこか傷付けそうだし。なので、取り…

柱五本の理由

思い立ってから半月程、ようやく柱材使用の段階に辿り着いた。ミッションは奥玄関のトイレ新壁を設けるために四寸角の柱五本。 元々、床だけで何もなかった空間。さらに上階から加重を支持する為のものではない。なので、既存壁との取り合いと角の三ヶ所に柱…

キッチン新設壁の骨組み材の施工完了

縦材と横材が入った事で、開けっ広げ空間が四分割された。下半分は二面共土壁。上半分の西側一面は引違窓。東側一面はさらに分割する。嵌め殺しか開き戸かは現時点では未定ながら採光建具を入れる面と、後述する事になると思う壁付け換気扇を設置する面だ。…

先祖が行う「後入れホゾ留め」解説

さて、「後入れホゾ留め」の説明をしておこう。これも例のごとく解体を前提にした加工なのだ。 雇ってきた平板はカシ材。これを、敷居材の切り欠いた面からスライドさせて、グイっと柱ホゾ穴部に差し込む。玄翁等で叩き込めない箇所であり、取り外しも出来る…

敷居入れ

新規敷居の加工をしつつ、これを受ける側の柱も刻んでいく。 元々の普通の敷居の入れ方は、一方はホゾがあって柱にまずは差し込み、もう一方は柱と共に溝が掘られていて栓を打ち込む。この時の敷居材の動きは、最初のホゾ入れ箇所を中心とした回転。新規敷居…

トリマーと私

柱勝ちなのでまずは柱を立てて現寸を採れる状態にしてから、と途中だった新設敷居の加工も再開。 ←中学校鉋も使用 ここの建具は、滑車による木製ペアガラスサッシを造作して入れる予定。なので、解体材の元敷居の建具滑りの溝を無くす。代わって、若干水勾配…

柱を建てながら抱く独り善がり

解体材を、丸鋸と鉋と鋸と鑿と新設の柱へと加工していく。既存敷居も撤去し、柱受け材用のホゾ穴と外壁板の嵌め溝をトリマーで掘る。柱先の刻みは見上げ作業。目まいが起こらないような頭の角度を探りながら何とか完遂。これで準備は整った。 寸法をこれまた…

こういう事が改修工事見積が高くするのかね

キッチン新設外壁は、ほぼ十字に木材を組む。これをどうするかで思考が交錯。何案も浮かんでは消えての繰り返し。と言うのも、上下左右が決まってしまっている。縦材だけ、横材だけならまだ良い。だが、横材を入れてから縦材、またその逆となると途端に制約…