家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

施工:母屋設備(造作)

羽目板 嵌めまくり

この写真は何の部材か。これまでの話の流れを踏まえて分かるようだと、お父さんより施工か設計センスがあるんじゃないか。 電気設備設置用ニッチを造作した事で、必然的に覚悟が出来た造作工事がEPS。腰が重い施工の一つだったが、勢いが止まらない内に進め…

土壁仕上げにニッチ

施工に話を戻すと電気管工事は落ち着いた。この次にしたい事、先の上水管施工にての漏水試験。ちゃんとしてれば上水管施工は簡単、と言えどもミスはある。お父さん、自信は有っても過信は無い。施工、だけではないがミスなんて山ほどある。接着剤がちゃんと…

隅から隅まで設計監理監督施工する施主の叫び

あれこれ考えた上、根太先行施工が良と決定。ちゃんと設計していなかった事から、既に設置していた木部をはつったり、ここと絡むトイレ内階段の設計を進めたりとすんなりとは進まない。そんなあれこれしながら根太取付。 ただ、これを書いている時点でもまだ…

見えない事

この手記では、費用等と違って素人や門外漢ではどう足掻いても分からないだろう、人工数を極力記載するようにしているつもり。だが、作業日報ではない為、二人や子孫に申し送る事の程ではないとして、施工や作業の内容自体を省略している事がかなりある。 例…

高所で足を掛けて電動工具を操る小学生女児

何だかややこしそうな2階との取り合いが終了。よって、直下の胴縁間柱施工を再開。 1階トイレ廻り関連工事の間、きょうこは夏休み。きょうこはインパクトや釘打ち仕事を嗜好しており、極力担ってもらうようにしている。夏休みだけあって結構参加していた。り…

Electrical wire & Pipe Space

ここで2階のトイレを考える。1階のトイレ周囲を施工中なのに2階トイレ。その理由は「EPS」があるからだ。2階への「E」lectrical wireと「P」ipeの「S」paceを1階トイレ内に造作する為、2階トイレの大便器等の凡その設置位置を決めておく。その上で、1階天井…

精根尽きる

ほったらかし作業をガッツリやるとさすがに長期になり、この間に気温が20℃を下回る日が出て来ていた。よって、並行しながら件のキッチン天板漆塗り施工も再開していた。 再開前に悩んでいた事。どこまで塗るか。無塗装状態のゼロからだと、一回でも塗布する…

馬鹿塗り砥ぎ漆

ここからようやくキッチン天板漆の本塗り工程の内容。と言ってもただただ苦労話。 まずは初回塗り。各所に施した刻苧と錆漆を固める為の塗りでもある。 時は仲秋。この季語、もういい加減に実態と合せる気は当局には無いものかね。季語ってのは日本の四季文…

期待と外れ

やっと来た、天板巾木取付施工。この巾木にて、天板と壁との隙間を覆いつつ柱を含めた壁面の凹凸を吸収する。 先述通り、天板を差し込まざるを得なかった東側の一部柱以外は、柱側を温存。その為、巾木を切り欠いていく。 角部材も切り欠いていく。この角部…

天板巾木を作る

隙間を錆漆にしようが、天板設置基準をどこに置こうが、巾木材自体の施工法は壁面への後付けしか考えられなかった。 天板設置前に巾木が付いていると、天板を斜めにしながら行う設置作業が不可能だった。天板を嵌め込めないか、巾木が天板から破壊の上で外れ…

ディティールに神が宿る、らしい

さて、何故、漆塗りが終わっていないのに天板本設置を急いだのか。何故、天板と壁との取り合いを壁面基準にしたのか。それは「天板巾木」を取り付ける為。 天板巾木。普通に言うなら天板奥側の立ち上がり材か。天板上の水が壁に回らないように立ち上がってい…

単純作業で散文思考

天板本設置後、固定に勤しむ。天板固定法はL金物。L金物が使えない一部にはT金物を使用した。L金物と言ってもそんじょそこらには売っていないL金物。その名は「反り止め金物」。 「反り止め」とあるように天板の反りに対応した金物。これをバカスカ取付…

煙草がうまい時

さぁ、キッチン天板を本設置するぞ。 とはやはり行かない。その前に架台の仮設置を要す。これに1人工以上2人工未満も掛かってしまった。その理由等はもう書かない。書くのが大変で面倒なのに詰まらない。傍に居たお母さんならまだしも、文章で二人には大変さ…

ある種の仕事で仕込みは時間が掛かる事を理解出来るのはその同種の本職ぐらいで他種の本職は忘れがち

さぁ、キッチン天板を本設置するぞ。とはまだ行かない準備準備の日々。 同天板は壁と取り合う。壁は真壁。柱面よりも壁面が凹んでいるわけだ。この取り合いをどうするか二通り考えた。一つは柱面基準法。これだと壁と天板の間は木で細工して埋める。もう一つ…

結婚するなら20代に

控えめに合う、馴染む、これがキッチン台の色に求める所だな。と分かった所で、透明ニス等による木の素地現しはどうか。古民家での好事例と言えるぐらいのものもある。 が、いざ考えるとこれもどうかと思う。この家は素地が出ている木部は僅か。ほとんどが古…

伝統構法家屋とシステムキッチン

キッチン架台の色検討。天板設置後に塗装するのは甚だ面倒なので、今やる。 まずはシステムキッチンを参考にしてみた。賢い人達が総出で考えたのであろう、無難色から個性的色まで。キッチンに適した色はさて何か。って別に無さそう。では、この家に合うかど…

連敗続き

キッチン架台の組立。ただただ組立。架台は三台に分けて組立てた。 理由を書いておくと、一人では持てないから。そして、二人でも持てないから。持ち運ぶ前提で設計製作していない。両端を二人で持つと、力持ちであっても壊れるように作られている。三台分割…

よだんだよ

壁も床も完成していない工程にて、何故に接ぎ板作りという木工的作業をしているか。りょうすけは無理だと思うが、きょうこなら覚えているかもしれない。忘れていても推察出来るかもな。答えは、キッチン架台製作の為だ。この頃のキッチン天板は簡易足にて宙…

ドラえもん待ち

大枚はたいて購入した自動カンナ。仔細は触れないとしたが少し触れる。 この機械に木材を挿入すると、その材が流れていって削られて出てくる。材を流すのは、材の通り道の上方に付けられた二本のローラーによる。このローラーで材を強く抑えつけ回転、同じく…

錆漆もやる

下地漆作業はまだ続く。次、以前にも書いた事がある錆漆の登場。 何故錆なのか、とは分からない。用途はやはり欠損部等に埋める充填材。刻苧がコンクリートなら、錆漆はモルタルだろうかね。滑らかであり、小さい欠損部等を埋めたりするものらしい。強度は刻…

刻苧をやる

漆、漆、寝ても覚めても頭は漆の事ばかり。漆アレルギーだけでなく漆ノイローゼ。謎の膨疹発生からは軽く漆トラウマ。ヤダなぁ、痒いなぁ、怖いなぁ。未だ捨て塗りが終わっただけ。漆本塗りはこれから。なのにもう飽きたなぁ。ここの所ずっと漆そのものか漆…

妥協との折り合い

硬化と作業を分ける妙案が思いつかないまま、三回目捨て塗りを実施。所要時間は3時間弱。漆使用量は110g。 時間も漆量も減った。それほどに木地が順調に漆を吸っている、又はお父さんの技術が向上しているのか。そういう訳では無いと思う。と言うのも、漆に…

「漆の硬化条件」と「漆塗りの作業条件」

三回目捨て塗り前に立ち止まってみる、起承転結の「転」にすべく。 まずは、目指すべく鏡面仕上げになりそうな下地状態に近づいているのか否か。 鉋で真っ平は一応目指してみた。「木目」の目に当たる年輪箇所と、それに挟まれた身の箇所、これら共に平らに…

手を変え、品を変え

捨て塗りと水砥ぎ。共に経験した。結果、混乱と恐怖。大工でなら鉋、左官でなら鏝。一見、単純そうな道具と使いこなし方。でも違う。漆も同じだなぁ。やってみると分からん事が溢れ出した。「起承転結」でなら「起」か。でもこれ、「結」に辿り着けるのか、…

砥ぎ地獄

師曰く、「木地に吸われた漆は固まる迄に時間を要す」。 一回目捨て塗り終了から凡そ一週間。この間、気温と湿度と共に良好な状態。まず間違いなく木地内部に入っているはずの漆でも硬化している。 塗布表面についてはとっくに硬化。何なら翌日には完全指触…

一回目捨て塗り後の話

板が反り直っている内に裏面塗布実施。懸念していた裏面塗布。あぁ、しんどかった。漆は刷毛を伝わり流れ落ちてくるし。所要時間はやはり凡そ2時間弱。表面と併せて一回目捨て塗りは4時間弱も要した。 板反りは終了時には取り合えず無し。暫く様子見。 この…

アイロン工具の習得

一回目捨て塗りを表面だけで終わらせたのには理由がある。キッチン天板の一部が反っている事に気付いたからだ。 箇所はL字型の短尺端部。ここは反り止め桟から距離がある。桟を入れた際には反ってなかったような気がする。梅雨目前の頃、土壁の家屋だろうが…

漆塗り、いざ開始

師匠のサイトを何回閲覧させてもらっただろう。木工家の方のサイトなのに木工記事には脇目もふらず、漆塗りのみで20回は下らんだろうか。イメトレは出来た。道具に続いて材料も揃えた。 ちなみに、漆を使われる方の漆容器に多そうなのは金属チューブ。この方…

「美への奉仕」

但し、勝手ながら個人的には困った。漆刷毛職人の方はたまたま情報発信をしてくれていた。しかし、塗師の方のものについては、探すも極めて限定的かつ不足。 お父さん世代かお若い方による内容はあるものの、如何せん数が少ない。そして内容は参考書籍のもの…

漆 vs ホーロー

さぁ、いよいよキッチン天板へ漆塗りを行うのだ。本構想準備期間は一年強。施工なんかの行動や結果もだが、そこに行きついた計画等も大事と考えるお父さんにとって、その期間に触れない訳にはいかない。 何故、キッチン天板に漆を使う事にしたのか。それは以…