家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

施工:母屋設備(造作)

精根尽きる

ほったらかし作業をガッツリやるとさすがに長期になり、この間に気温が20℃を下回る日が出て来ていた。よって、並行しながら件のキッチン天板漆塗り施工も再開していた。 再開前に悩んでいた事。どこまで塗るか。無塗装状態のゼロからだと、一回でも塗布する…

馬鹿塗り砥ぎ漆

ここからようやくキッチン天板漆の本塗り工程の内容。と言ってもただただ苦労話。 まずは初回塗り。各所に施した刻苧と錆漆を固める為の塗りでもある。 時は仲秋。この季語、もういい加減に実態と合せる気は当局には無いものかね。季語ってのは日本の四季文…

期待と外れ

やっと来た、天板巾木取付施工。この巾木にて、天板と壁との隙間を覆いつつ柱を含めた壁面の凹凸を吸収する。 先述通り、天板を差し込まざるを得なかった東側の一部柱以外は、柱側を温存。その為、巾木を切り欠いていく。 角部材も切り欠いていく。この角部…

天板巾木を作る

隙間を錆漆にしようが、天板設置基準をどこに置こうが、巾木材自体の施工法は壁面への後付けしか考えられなかった。 天板設置前に巾木が付いていると、天板を斜めにしながら行う設置作業が不可能だった。天板を嵌め込めないか、巾木が天板から破壊の上で外れ…

ディティールに神が宿る、らしい

さて、何故、漆塗りが終わっていないのに天板本設置を急いだのか。何故、天板と壁との取り合いを壁面基準にしたのか。それは「天板巾木」を取り付ける為。 天板巾木。普通に言うなら天板奥側の立ち上がり材か。天板上の水が壁に回らないように立ち上がってい…

単純作業で散文思考

天板本設置後、固定に勤しむ。天板固定法はL金物。L金物が使えない一部にはT金物を使用した。L金物と言ってもそんじょそこらには売っていないL金物。その名は「反り止め金物」。 「反り止め」とあるように天板の反りに対応した金物。これをバカスカ取付…

煙草がうまい時

さぁ、キッチン天板を本設置するぞ。 とはやはり行かない。その前に架台の仮設置を要す。これに1人工以上2人工未満も掛かってしまった。その理由等はもう書かない。書くのが大変で面倒なのに詰まらない。傍に居たお母さんならまだしも、文章で二人には大変さ…

ある種の仕事で仕込みは時間が掛かる事を理解出来るのはその同種の本職ぐらいで他種の本職は忘れがち

さぁ、キッチン天板を本設置するぞ。とはまだ行かない準備準備の日々。 同天板は壁と取り合う。壁は真壁。柱面よりも壁面が凹んでいるわけだ。この取り合いをどうするか二通り考えた。一つは柱面基準法。これだと壁と天板の間は木で細工して埋める。もう一つ…

結婚するなら20代に

控えめに合う、馴染む、これがキッチン台の色に求める所だな。と分かった所で、透明ニス等による木の素地現しはどうか。古民家での好事例と言えるぐらいのものもある。 が、いざ考えるとこれもどうかと思う。この家は素地が出ている木部は僅か。ほとんどが古…

伝統構法家屋とシステムキッチン

キッチン架台の色検討。天板設置後に塗装するのは甚だ面倒なので、今やる。 まずはシステムキッチンを参考にしてみた。賢い人達が総出で考えたのであろう、無難色から個性的色まで。キッチンに適した色はさて何か。って別に無さそう。では、この家に合うかど…

連敗続き

キッチン架台の組立。ただただ組立。架台は三台に分けて組立てた。 理由を書いておくと、一人では持てないから。そして、二人でも持てないから。持ち運ぶ前提で設計製作していない。両端を二人で持つと、力持ちであっても壊れるように作られている。三台分割…

よだんだよ

壁も床も完成していない工程にて、何故に接ぎ板作りという木工的作業をしているか。りょうすけは無理だと思うが、きょうこなら覚えているかもしれない。忘れていても推察出来るかもな。答えは、キッチン架台製作の為だ。この頃のキッチン天板は簡易足にて宙…

ドラえもん待ち

大枚はたいて購入した自動カンナ。仔細は触れないとしたが少し触れる。 この機械に木材を挿入すると、その材が流れていって削られて出てくる。材を流すのは、材の通り道の上方に付けられた二本のローラーによる。このローラーで材を強く抑えつけ回転、同じく…

錆漆もやる

下地漆作業はまだ続く。次、以前にも書いた事がある錆漆の登場。 何故錆なのか、とは分からない。用途はやはり欠損部等に埋める充填材。刻苧がコンクリートなら、錆漆はモルタルだろうかね。滑らかであり、小さい欠損部等を埋めたりするものらしい。強度は刻…

刻苧をやる

漆、漆、寝ても覚めても頭は漆の事ばかり。漆アレルギーだけでなく漆ノイローゼ。謎の膨疹発生からは軽く漆トラウマ。ヤダなぁ、痒いなぁ、怖いなぁ。未だ捨て塗りが終わっただけ。漆本塗りはこれから。なのにもう飽きたなぁ。ここの所ずっと漆そのものか漆…

妥協との折り合い

硬化と作業を分ける妙案が思いつかないまま、三回目捨て塗りを実施。所要時間は3時間弱。漆使用量は110g。 時間も漆量も減った。それほどに木地が順調に漆を吸っている、又はお父さんの技術が向上しているのか。そういう訳では無いと思う。と言うのも、漆に…

「漆の硬化条件」と「漆塗りの作業条件」

三回目捨て塗り前に立ち止まってみる、起承転結の「転」にすべく。 まずは、目指すべく鏡面仕上げになりそうな下地状態に近づいているのか否か。 鉋で真っ平は一応目指してみた。「木目」の目に当たる年輪箇所と、それに挟まれた身の箇所、これら共に平らに…

手を変え、品を変え

捨て塗りと水砥ぎ。共に経験した。結果、混乱と恐怖。大工でなら鉋、左官でなら鏝。一見、単純そうな道具と使いこなし方。でも違う。漆も同じだなぁ。やってみると分からん事が溢れ出した。「起承転結」でなら「起」か。でもこれ、「結」に辿り着けるのか、…

砥ぎ地獄

師曰く、「木地に吸われた漆は固まる迄に時間を要す」。 一回目捨て塗り終了から凡そ一週間。この間、気温と湿度と共に良好な状態。まず間違いなく木地内部に入っているはずの漆でも硬化している。 塗布表面についてはとっくに硬化。何なら翌日には完全指触…

一回目捨て塗り後の話

板が反り直っている内に裏面塗布実施。懸念していた裏面塗布。あぁ、しんどかった。漆は刷毛を伝わり流れ落ちてくるし。所要時間はやはり凡そ2時間弱。表面と併せて一回目捨て塗りは4時間弱も要した。 板反りは終了時には取り合えず無し。暫く様子見。 この…

アイロン工具の習得

一回目捨て塗りを表面だけで終わらせたのには理由がある。キッチン天板の一部が反っている事に気付いたからだ。 箇所はL字型の短尺端部。ここは反り止め桟から距離がある。桟を入れた際には反ってなかったような気がする。梅雨目前の頃、土壁の家屋だろうが…

漆塗り、いざ開始

師匠のサイトを何回閲覧させてもらっただろう。木工家の方のサイトなのに木工記事には脇目もふらず、漆塗りのみで20回は下らんだろうか。イメトレは出来た。道具に続いて材料も揃えた。 ちなみに、漆を使われる方の漆容器に多そうなのは金属チューブ。この方…

「美への奉仕」

但し、勝手ながら個人的には困った。漆刷毛職人の方はたまたま情報発信をしてくれていた。しかし、塗師の方のものについては、探すも極めて限定的かつ不足。 お父さん世代かお若い方による内容はあるものの、如何せん数が少ない。そして内容は参考書籍のもの…

漆 vs ホーロー

さぁ、いよいよキッチン天板へ漆塗りを行うのだ。本構想準備期間は一年強。施工なんかの行動や結果もだが、そこに行きついた計画等も大事と考えるお父さんにとって、その期間に触れない訳にはいかない。 何故、キッチン天板に漆を使う事にしたのか。それは以…

千切り乱心

タモ板の前に鉋で挑んだお父さんは最後まで戦いきった。しかし、実質敗戦。勝っても特に誰にも認められないが、負ければズシンと精神にくる。 本職と違って責任が無い分、施主施工なんて所詮はお気楽節約行為。何故か心底そう思える日が未だやって来ない。一…

無様

さて、出来上がった鉋掛け後の天板。全体を高速瞬きバチバチしながら一見だけすると美しい。やはり艶が全く違う。 しかし、普通に見ると全くそうではない。こう書かなくとも、実際に見ている二人もよく分かっているんだろな。そう、板を剥がしてしまっている…

タモ天板鉋掛け再び

そんな消極的理由により鉋掛けをする事にした。ただ、どうせするのなら前向きにやろう。 まずは鉋刃を砥ぐ。新調お高めの寸八鉋と、毎度お馴染みの中学校寸六鉋。以前の鉋掛けによりタモには青紙鋼だと確認済。硬木だから当たり前なんだろうけども。これらを…

続く懸案作業

接着材としての漆の完全硬化はいつ頃か。接合面内部の事を考えると一週間は見ておこう。と思いつつも、連結金物があるし大丈夫そうだな、と接着当日に天板加工を開始。 至って単純に木工。短尺側端部の板角を面取り、コンロ部開口、シンク部開口、柱取り合い…

キッチンL字天板接合

糊漆は、確か上新粉1に水1で米糊を作り、それを確か生漆2に混ぜる。まぁ、そこらの比率については、ベテランの方の記述が将来にもあれば参考にさせてもらう方が良いかもしれない。多くは目分量っぽいけど。 その事よりも何よりも、「漆は扱いにくい」。分量…

αデンプン接着力

糊漆は、麦漆と比較して含水量が多くなる。糊漆を作る際の米糊比は、麦漆を作る際の盤石糊比よりも高くなるからだそう。そもそも米糊には水気が多そうだし。 その上、デンプンは面結合、グルテンは繊維結合。前者は水を留めやすく、後者は比較的そうではない…

接着材としての漆

漆接着を面倒、と思ったのは何より一から調べたり学んだりする事を要するからだ。そういう事は嫌いじゃないが、時間がなぁ。インターネットでは、信憑性ある明確な理屈や答えが多いとは言い難い。よって、最終的には勘や推理等で自己決断ってな具合の事や物…

接着剤から接着材への迷走

そろそろ漆の事を書く段になった。と言っても塗料としてではなく、接着材としてだけど。 キッチン天板は接ぎ板。板を複数枚引っ付けて大巾板にしているわけだな。この引っ付けるのに使われているのは接着剤。板接ぎに使う接着剤の種類はその加工所による様な…

「答えを知ってからグダグダ抜かすな、腰抜け野郎共が」話

はい、次。天板の持ち上げ対策とL字接合問題の解決。 天板を持ち上げた状態にしておく、となると馬に載せてしまうのが一番簡単。馬は三台のみなので追加製作をしようか。 しかしながら、馬材料に使えそうな角材は残り僅か。さらに、普通の馬では低すぎる。施…

トップダウンの強権発動

思考の散乱が止まらない。施工者思考はいつもの大工職ではなく指物師、いや、木工職。そして漆塗師が初登場。ただ、木工職は日曜大工レベル、塗師に至っては未経験者。それならそもそも塗師じゃないやんか、という奴まで大きく口を出すのだから始末が悪い。…

設計の「先生」

思考の混乱に苛まれる当時のお父さんの状況を読んで、二人はどう考えるだろう。 薪ストーブ搬入時に使用した台車を利用する。そう考えたのなら喜ばしい。いくらお父さん並みの重量だからと言って、台車に載せられない事はない。寧ろ、薪ストーブと違って長尺…

貧弱体制

さて、何が問題か分かるだろうか。 お父さんやお母さんの乱心行為とかが無ければ、二人はキッチン天板は日常的に目にや手にしているはず。 その天板、反り止め桟を除いた正味のタモ天板のみの重量は凡そ50kg台半ば程。コンロとシンク設置の為の穴開けをする…

工程の躓き

それらを解決して施工が始まってからも、様々な課題が見つかる。事前に網羅する事など不可能。だからこそ建築業界は経験則のどんぶり勘定。二人が建築土木やその周辺業界にいない場合、そのいい加減さにちょっと驚くかもしれない。だからこそ改善の余地等が…

施主施工の不透明さ

蟻桟の通り道を埋めた事で板材として完成。ようやく、寸法切りの上でL字型にする為の接合部を粛々と加工。埋めた上でのこれら加工、2時間か3時間程度だったろうか。 一山超えた。そして、新たな大問題。長尺板と短尺板をどのようにして接ぐのか。正確に言う…

「吸い付き」と「送り寄せ」

ようやく桟作業は終えたがこれは材料の準備のまだ途中過程。まだまだこれから。 板材発注時に「伸び寸法」を頼んでいた。これをまず切り落とす。 材料の余白分の事を指すらしく、指定寸法より材料周囲寸法に少し余裕を採る。端材となるなら何かに使えるかも…

お父さんのお尻は良いお尻。凄いぞぉ、デカいぞぉ。

但し、大変。勿論他者の物なら発狂ものだが、お父さんのキレイなお尻でさえ自分で拭くのは大変だ。すぐさま後悔の雰囲気が心中に漂い始める。 替えの桟材は無い。いや、あるにはあるが現状がそれなりの大きさの板。これを切り刻んで桟に使うのは勿体なさすぎ…

束の間の意気揚々

キッチン天板材長尺側への締まり勾配加工は四か所行う予定。その内の最初に二ヶ所については、先述の通り。 まずは、トリマテーブルの凹み補正。天板下につっかえ棒を固定して良しとする。至って簡単。 → そして、残り二ヶ所の施工。非常にスムーズ。集塵体…

灯台足元の暗い所からの伏兵

準備は整った。今度こそは上手く行くはず。トラウマ作業だが意気揚々。で、作業実行。 しかし、おかしい。ホゾと桟の巾は良い感じ。パイプクランプ挿入も途中まで良い感じ。いつか見た画像のように、手だけで廻し込めていけそうだった。だが、挿入の最後あた…

板平面化能力の獲得

ピッタシピタゴラにより治具精度調整を施した。概略設計により板の最終形状も決定出来ている。当然、どこに桟を入れるのかも決定している。 前回の短尺作業時、ホゾに桟を手で入れられる途中までの状態にての問題にも気が付いた。ホゾ巾に対して桟の先と元の…

ピッタシピタゴラ

さぁ、施工再開に伴い施工記録内容の再開、「ピタゴラスの定理」について書くぞ。 これを読む二人が、もし十代で現役学生ならば説明不要かもしれない。二十代以降ならちょっと怪しくなってくるかな。学校で習った事は使っていないと忘れてくる事は多いからな…

「木工道」岳で遭難

そしていよいよ蟻溝掘り。お母さんに抑えつけてもらいながら等して、極力平らな状態にした上でトリマを通していく。先に溝を掘ったのは、トリマテーブルで加工する桟の方が調整しやすいかも、と考えた為。 そのトリマテーブルにて、いざ桟に蟻ホゾを付けよう…

高価デカ板への鉋掛け

パイン集成材にて、最低限の自信は得たのでいざ本番。 桟材は、板材と同材か同硬度材若しくはそれ以上の硬度材、との事。タモは無い。適した寸法のカシも無い。と言ってカシを新たに買うと、乾燥や反り具合とかを見て、と日を要する。費用も要する。仕方がな…

締まり勾配蟻桟蟻ホゾ練習

無垢材相手の本格的木工作業はよく分からない。しかし、ここで消極的になっていては、石場建て土葺瓦屋根木軸土壁伝統構法家屋の施主施工などやってられない。あぁ、やるとも、やるともさ。 としても、数万円の板でいきなり本番、となると膝が諤々する。そこ…

「木」+「反る」=「板」

薪ストーブ周辺土壁の解体工事をしていた頃の晩、ふと思い浮かぶ。接ぎ板は大丈夫だろうか、と。 「木」に「反る」と書いて「板」。板は反る。一枚物ではなく接ぎ板と言っても同様のようで、対策を施しておかないといけない。それをすっかり忘れていた。脳内…