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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

油紙の贈り物

書院跡の対処施工と並行して、例の亜麻仁油硬化待ちだった小壁の施工も進める。完全硬化とは言えずだったが待ちきれずでの再開。 竿縁天井撤去後の小壁に関する施工は、先に書いた梁束梁貫板や埋め木等の造作、それらと長押等への古色塗装、繊維壁の表層と下…

建材と思い出を再生した工事

枠が出来た、という事で縦板入れて竹木舞を組む。写真を見ると、やはり格子壁はいいな、と浮気心がムクムクする。グッと堪えてそのまま久々の荒土塗り実施。 で、ここからまた寄り道作業発生。保管荒土が微妙に足らずに確保するのだ。これがあるので、当該壁…

横短材回転

はい、次。東半分側の腰壁の横材を入れる施工。こういう材の名称って何と言うのだろう。「腰壁天端材」でいいか。この材についても不甲斐なさに見舞われる。 柱は購入材を使用したが、当材は材確保から。どうにもこうにもストックに良材がもう無い。本当に良…

十字材回転

計画は出来た。いざ実行。毎度ながらの木材回転入れ。素直に普通にガツンと柱等を入れたい所、そうは問屋が卸さん改修工事。あれやこれや考えた挙句、当該箇所の東西を分ける柱は上部をホゾ、下部は雇実とした。 上部を中心として回転差しの上、最後に下部を…

埃の設計

ただ、この方向でずっと検討していたが、決定にはなかなか至らない。それは、どうやって作れば良いのか見えないから。 構造に寄与する木組み方となると精度が求められるはず。その自信が無い。さらに、この格子壁は通風させたくない遮断壁。となるとガラスを…

木造軸組工法と木造壁式構造

ターゲットは書院があった所。ここに壁を新たに設ける。 → 初期からある時期までの設計では、当該場所に何かしらの壁は設けるには違いないが、一部用途が違っていた。書院が無くなる事で、南側縁側の西奥が無為の場所となる。よって、書院西半分側は中庭植栽…

足場資材が欲しい

もういい加減に高所作業は嫌だ。お母さんならずとしても高所作業が続くとそう思う。今から考えると、足場材を幾つか購入していても良かったかもしれない。施工が進む程、使用箇所が減ってコストパフォーマンスが減っていく。どうしよう、現段階で真剣に検討…

施工内容よりも注意事項なのだ

板材が出来上がった。本職や一般的施主施工者は多分ここからスタートしている。キャリア試験に合格した官僚も一足飛びの階級でスタートするらしい。ノンキャリアのようにほぼ底辺からスタートするお父さん。人工を惜しんでお金を惜しまない本職や一般的施主…

梁束梁貫仕様の因数分解

では、梁束梁貫仕様にすれば良いではないか、とはならない。それはそれでゾッとする。出るか出ないか分からないヒビと、確実に施工負担増大する仕様変更。なかなか決断に至らない。こういう時は思考の因数分解。 梁束梁貫仕様にしない場合。要は、小壁が大き…

ゾッとする話

さて、話を戻そうか。竿縁天井解体後の小壁施工についてだな。想定よりも長い工期になっている事にも絡むので、寒さや加齢以外の本筋の話をしておこう。 まずは当初計画。当該箇所の施工について、設計段階から繊維面を撤去した後にそのまま中塗土仕上として…

単独施主施工へ邁進

漆喰採用理由話は残念ながらまだもう一つある。施主施工向け建材と見たからであり、お父さんにとっては結構重要だ。 「当社は施主施工を応援」とか謳って実の所、漆喰を施主に塗らせるだけの施工業者が複数ある事に触れた事がある。これは逆に言うと、ズブの…

初めて思い浮かんだ漆喰の実用性

漆喰の歴史的お墨付き建材として地位説明に乗じて気管に絡んだ唾を吐く内容になってしまったが、採用理由をちゃんと書いていなかったな。 まず見た目。古色柱梁に囲まれた白い壁。コントラスト。これ。個人の好みの問題だ。繊維仕上げにしなかったのは同じく…

吐かれた唾を吐き返す

手間と費用。リビングダイニングの壁仕上材を施工面と予算面から選んだが、ついでに他の居室も含めてその他の面についても説明しておこう。 土壁中塗仕上げの梁上小壁は、元々は繊維壁を含めると、リビングダイニング以外には大玄関と奥玄関と南側の縁側、そ…

改修工事ならでは問題

さて、お母さんが砂埃まみれになって行っている作業は何かと言うと、土壁剥がし。土壁解体ではなく剥がし。中塗土だけを取り除いているのだ。お父さんも同様の作業経験がある事を踏まえて頼んだ。いつもの如く、単純だが時間を要する作業だからだ。しかし、…

気持ち抜き施工

さて、そんな貴重な薄板材が複数枚必要な箇所の施工、それは外壁。目下の所はキッチン新設壁の外側。 先に書いた通り、板材に関しては新たに購入するしかないと設計当初時には考えていた。しかしその後、現在は解体資材保管小屋、将来は物干し置き場予定地に…

「濡れ砂に焼き」

<材の準備> 大斑直し開始より気になっていたのは、由良川高級砂の具合。塗り壁表面に小石の引き摺りが起こるのだ。 これは何も当該砂だからと言う話ではないはず。何かしらの設備で篩いに掛けられているだろうが、これには限界があるはず。当該砂は粒度5㎜…

傷心からの起死回生

<材作りの道具> 大斑直しから中塗りに移行して間もない頃。それまでの材作りの方法。トロ舟に泥と砂を入れて鍬で混ぜ捏ねる。硬さ具合を見ながら水や、頃合いを見て灰汁抜き藁を投入。 一回当りの投入量は泥と砂でざっくり10ℓ程。計ってはいないが重量にす…

材配合の不安定さ

<材配合の不安定さ> 建物建設に伴い、施工者から「施工要領書」というものが施主に対して作成される。「施工要領書」とは簡単に言えば、その現場での施工具合の説明書のようなもんだ。ISO絡みか何なのか、ゼネコン元請の大きな現場だと必ず作成を求められ…

材配合と耐力壁、と建基法

■「材」 <材配合と耐力壁> 材の作り方。何をどれだけ入れて、どうかき混ぜ、どう据え置いて、そしてどう使うか。そんな事は分からん。セメントのような工業規格品で製造者が明示してくれている物はよいとして、自然素材物だと想像もつかない。 本物の土塗…

自然素材家屋施主施工の一つの盲点

<自然素材家屋での○×違い> 古民家先輩邸にて中塗り施工をされた探検さんから、水引きについて散々ご助言を頂いていた。この事でだいぶビビッていたお父さんだが、蓋を開けてみるとさほど手こずらなかった。これは、水引き対策兵器が功を奏したのではないか…

水打ち量考察

<水打ち量> 塗り材の水引き対策と、塗り材と下地材との混和接着材として下地へ水打ちする。その水打ちはし過ぎても構わない、と考えていたお父さん。勿論限度はある。下地表面の泥粒子が流れる程は打ち過ぎ。なので、イの一番で壁全面に水打ちをしてから、…

ヒビ・剥離と水の不思議メカニズム

<ヒビ・剥離と水の不思議メカニズム> 平成生まれの二人はどう学ぶか分からないが、昭和生まれのお父さんは光合成による酸素発生は、植物が取り込んだ二酸化炭素から出来ていると学んだ気がする。二酸化炭素が分解されて酸素と炭素となり、酸素は空気中に放…

中塗り壁のヒビ・剥離

<ヒビ・剥離の発生条件> 荒壁ではヒビが絶対発生する。しかし、上塗りされるので構わない。大斑直しも確実に発生する。やはり上塗りされるので構わない。中塗壁にも発生する事がある。これも意外に構わない。漆喰により上塗りする予定だからだ。中塗壁は発…

中塗り重塗り

■「下地・現場毎」 下地や現場毎の対応なんて、お父さんには不要な要素だと思っていた。下地については、探検さんから散々ご忠告を頂いた水引きについてぐらいと。現場毎については、この家の事だけ分かればそれでいいと。でも、案外そうでもなかったのだな…

黒船鏝の実践投入

<道具:良品も使い手次第> さて、実戦投入してみると即変化。 ・半間壁:旧鏝=八分割塗り、1.5時間→新鏝=三~六分割、1時間未満 ・半間強壁:旧鏝=八分割塗り、2時間弱→新鏝=六分割、1時間強 ・3/4間壁:旧鏝=十二分割塗り、2.5時間→新鏝=六~九分…

鏝からの塗り方推察

<道具:鏝からの塗り方推察> 鏝には用途によって様々な形状があるらしい。仕上用や下地用、という類だけではなく本当に様々のようだ。とても書ききれない。鏝の材にも違いがある。ステンレスか鋼かが大別だろうか。白紙鋼もあったかな。そして鋼は硬度順に…

黒船

<道具:本職の鏝> 良い道具というのは、良い仕事をさせてくれる。お父さんは別に職人とかではないが、それが分かるぐらいの大人にはなった。造り手が、使い手の事を考えて作った道具というのは、施工道具であれ自動車であれ感動を与えてくれる。 鏝も間違…

新我流

<「面出し」と「堅固さ」の両立:新我流> お父さんは左官について無知という事だけは知っている。「無知の知」だ。これだけは意識しておいて、後はちょっと知ったやちょっとやったというだけで、推察と想像と断定をしていく事数多。しかし、左官は限界。分…

我流と探検流の違い考察

<「面出し」と「堅固さ」の両立への道> 観察と実践により、探検流との違いを考える。 ○「板材用仕上げ薄塗り法」と「土壁下地厚塗り法」 「土壁下地厚塗り法」としての我流に対して、探検流は板材という面基準が出ている下地での「板材用仕上げ薄塗り法」…

夜明け前の我流

<「堅固さ」方法:『我流』> 「堅固さ」を意識していないけども、比較の為にお父さんの方法についても記載する。この方法は、ほぼ左官知識が無い中で、それまでの悪戦苦闘や試行錯誤の末に辿り着いた真の我流。これについても、後述するが一部変更変化する…

本職先生から探検さんを介して、お父さんなりに解釈した方法

<「堅固さ」方法:『探検流』> 左官教室生である探検さんによる左官教室が本現場にて開催、塗り方をご披露頂いた。何も「こうしなさい」とお父さんへの指導の意味合いではなく、見せ合いっこ会。しかし、一人で塗り方を試行錯誤していたお父さんには、他者…

「面出し」方法の施工

<「面出し」方法:施工編> 面出しを実際に行うのは、鏝、そして鏝を操る自らの腕。まるで本職のような高度な事を行うように聞こえるかもしれない。実際にお父さんが行ったのは、素人っぽさ全開だ。 まずは鏝についての予備知識、各部名称。(お父さん調べ…

「面出し」方法の準備

<「面出し」方法:準備編> 「面出し」。塗り壁を平面に仕上げる事。この用語を使われていたのは探検さん。お父さんもこの用語を使わせてもらう。素人がこのような用語を使うと少々本職っぽい雰囲気を纏う事が出来るが、あくまで雰囲気だけ。仕上がりは面出…

「拘り」あれば何でも出来る。「拘り」行けよ。行けば分かる。

長い余談を書く。お父さんからすると、施工方法よりもこちらの方がよっぽど本題。これさえ通ずればウダウダ書かずとも何とかなる。 以前にお父さんの施主施工品質について記述した。今回の左官にてまた「拘っている」から改めてだ。 「拘り」。「高みに昇ろ…

この家での祖先による子孫の為の左官施工論

この手記では、あまり施工方法自体を掘り下げてこなかった。実際にやってみれば出来る、という事等からだ。例えば相手が馴染みがあって固形物で形が整えられている製材木なら何とでも出来るだろう。しかし、左官についてはそうはいかないかと思う。泥は雨の…

左官職排除の急先鋒

お父さん自身、左官職の方と触れ合う機会はほぼ無かった。そもそも一般家屋現場は数が少なかった事もあり、そういう小規模現場では全く記憶が無い。主だったマンションや公共施設、ビルや工場など規模がある現場では拝見する事はあった。そういう現場の左官…

左官中塗り工程突入プロローグ

ところで、左官工程の山場の一つ「中塗り」について。荒土プール内が空になった事で一段落を至る。 この中塗りについて書く前に、お父さんの考える「大工」と並び立つ家屋を成す双璧工種、「左官」について触れたい。「左官」を考えると、日本の住宅文化の変…

本職施工大斑直しの大斑直し

現在に追いつく為にほぼ毎日更新していたブログ。追いついた事で時間的にとても楽になったこの頃。書かない事が当たり前になりそうで、竣工まで続けられるかの心配は微増。 数日振りに書く内容にしても至って簡易。母屋二階大斑直し工程。一階と基本的に同じ…

左官の道、いと険し

洋の東西を問わず、普通の住居はその土地にある素材で造られた。日本の場合なら木だが、石の地域もある。泥土もあれば、家畜の皮や排泄物も建材にされたりする。自然の素材だけに住み手自身が建てる事が出来た。と言うか、そういう家しか建てる事が出来ず、…

対「水引」兵器配備

「水引」。左官工程において、下地が水を吸う事。 下地が上塗り材の水分を吸い過ぎると、施工がしづらくなったり、施工自体の不良になる。例えば、水により硬化するセメントの場合は硬化不良になる。土壁の場合、下地材の水引等により上塗り材との接着面に水…

養生も大事で立派な作業だから

もしかしたらもしかすると、お父さんは生まれ持っての左官の天才かもしれない。今まで左官とは縁遠い所に居たから知る由も無かっただけで、左官業界を背負って立てる人間かもしれない。 その検証。荒壁と中塗壁の中間工程、大斑直しを試験的に行ってみる。鏝…

素人施主施工者の「施工・材料見極め力」向上訓練

埋め木作業も大詰め。残すは仏間の仏壇を置いてあった箇所の大きな切り欠き箇所。 柱側は問題無い。釘を使いたく無いので、板を仕上げてきつめに叩き嵌め。一応ボンドを塗ってみる。柱と板の段差は鉋で調整。はい、終了。 問題は、「鴨居」と言うのか「落掛…

お父さん、隅突鉋を造る

難攻不落だからと撤退の選択肢無い。大丈夫、こういう時の為に考えていた道具がある。隅突鉋だ。 隅突鉋、その名の通り、隅等を押し突いて使える鉋。引いて使う日本の鉋と違って、洋鉋のように押して使う異色な鉋。組み立ててしまってから鉋をかけたい際に用…

難攻不落埋め木

木埋め作業とは、何故こうもヤル気が起きないのだろう。そんなのはお父さんだけだと思っていた。しかし、大変だけど楽しんでやっている旨を事ある毎にブログに書かれている古民家先輩でさえ、同じ感想をお持ちとの事。やった人にしか分からないだろうなぁ。…

大斑直し実験

キッチン新設壁の土壁が乾く。10日経過後。乾燥認定の推奨は二週間後だったりの記載があった。しかしながら、この箇所は北風がよく吹いている。表面の見た目乾燥状態から一週間程経過。もし内部が未乾燥でもこの箇所の壁は問題無い。という事で乾燥認定。大…

母屋荒壁施工終了、かも。

下準備を終え、荒土を塗り塗りしていく。電設箇所、エアコン設置による穴あき箇所、元天井懐の剥落箇所や非施工箇所。 ここで面倒なのは、元天井懐にあたる高所での作業。鏝板に乗せられる土の量一回分では全く不足。補充の為に一々脚立を降りなければいけな…

追い込まれての気掛かり細部の処理進行

このまま荒壁工程を完了してしまおう、と段取り開始。今までヤル気が起きなかった埋め木の処理。土壁施工を踏まえて放置出来ない、と土壁と絡む箇所の処理を行う。追い込まれたらやれるもんだな。 竿縁天井があった南西側居室は、天井懐が現しになった事で新…

荒土の柔らかさ

左官職は、綺麗にだとか、平らにだとか、早くだとかの「塗り」が腕の見せ所、とお父さんは思っていた。しかし、それは素人でも見えるに過ぎない一面のようだ。同様に、もしかしたらそれ以上に技量が求められるのは、「材料調配合」らしい。一流ともなると、…

荒壁完成

構想約一年半、土の仕込みから約一年。水気の感じが良くなった頃、本当に夢でも見た荒壁塗を実施。 このキッチン新設壁の土壁箇所の外側は板貼、内側はキッチン台となる。土壁自体は見えなくなるのだ。そもそも無かった箇所でもあり土壁にせずともよかった。…

別棟切り離し

いざ荒壁塗り、とはならず。該当箇所は、母屋と浴室トイレが入る別棟とを繋ぐ渡り台を撤去しなければならない。壁土を、キッチン新設壁位置まで一輪車で運んでくる。壁土は重い。ちょっとでも手運びは嫌。今はほぼ使っておらず、どうせ撤去しないといけない…