家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

建築士・施工者

実は身近に・・・

活動家の社長の会社の事務所敷地内には、古民家がある。いや、古民家の敷地内に事務所を設けたのだろう。昔々の生活の跡がそこらにある敷地内に、それらと少々そぐわない事務所棟が置かれていた。 突然の平日の来客に、事務所内におられた方々に少々慌ただし…

見積有料の姿勢

人脈について言えば、里山保全の会長が施工業者名を挙げてもらった事があった。ご自宅を改修してもらったそうだ。 その内容から悪い感じではない。また、その施工業者の社長ご自身が、社会的活動を多岐に渡ってされておられるようで、人格者なのかもしれない…

不甲斐ない社長、不甲斐ないお父さん

隠居間近社長が「息子が~」と言って消極的姿勢をアピールしつつも、常傭案を出してくれた事で全くやる気がないわけでもない、と希望的観測。常傭案自体も、無茶な案ではなくこの家の施工においては適していると判断できる。 そんな事から、常傭案に渋ってい…

常傭工事案

団塊世代の社長が来てくれた。お父さんのソーテーブルなどを見て驚いてくれていた。施主施工をするというお父さんの本気度は伝わったようで、具体的な話がいくつか出来た。 が、同席のおじいちゃん建築士は、相も変わらず全見積作成をして欲しい姿勢を露わに…

建築士が半分不在の施工業者探し

大工工事の施工者探しの後編。宙ぶらりんになっていたわけではなく、若き親方を見限ってからも諸々の事と並行して行っていた。 施主見積から本職限定施工が確認された。伝統構法に必ずしも精通していなくとも、真っ当な大工さんであれば良し。そのような仕切…

実物の職人さん

やって来てくれた方は、いかにも「左官職人」さん。風体もそう、名刺もそう、持ってきてくれた木製道具箱もそう。おじいちゃん建築士曰く、演出だそう。面白いなぁ。 現在の日本の住宅建設業界事情。土壁はおろか、左官仕事がどんどん排除、限定されてしまっ…

左官本職工事の行方

施主見積作成にて、単価がさっぱり見当を付けられなかったものに左官工事がある。ここは適当な金額を入れていたが、どうも甘かった。 若き一人親方に見積依頼をした際、この施主見積はとりあえず完成していたので、見積作成の労力低減の為にと見積依頼分の項…

開眼

曲がり階段に続いて、浴室を考えてみる。 おじいちゃん建築士は、相も変わらずユニットバスではなく在来浴室を奨めてくる。もう「希望」の域かな。薪ストーブもしかり、その後には井戸小屋屋根の屋上緑化、井戸の復活、ソーラーパネルによる電気のオフグリッ…

このご時世、無知さは罪

翌朝も雨ながら強くはないので対応する事にした。枡の詰まりが原因のはず。棒と撤去電線を持って行く。枡に手を突っ込んでも多少の落ち葉類が取れるだけで改善はしない。棒を突っ込んでも知れている。大屋根の雨が軒樋に流れ、集水器である枡から呼び樋、竪…

施主の熱い想いが歴史を紡ぐ

二社共、既存瓦を使うのは却って無駄だという姿勢。その時にこう思いました、お父さんは。 お父さんが以前の職の一つの職務として、図面一式から材料の拾い出しをしていた。それを上司に提出。するとその上司は、各項目に対して一定の掛け率を設定。その合計…

瓦屋根補修工事の見積額

お父さんは、瓦屋根の改修予算は100万円程度しか見ていない。他県業者氏のサイトでも、門屋に近い切妻屋根の参考価格を掲載していた。それが100万円ちょっと。雨漏りしている母屋の下屋は補修程度、不具合が多い門屋屋根は全葺き替えを目論んだ。さすがに予…

土葺瓦屋根施工業者探しの開始

大別の二つ目、瓦屋根への無知からくる畏怖、思考停止、意識の低さを痛感した事。施工業者との関わりも含めて述べたい。 土葺瓦屋根の優れた性能や機能から、雨漏り対応として葺き替えるのなら同工法と確定。施工者はどうか。土蔵の傾き補正工事と同じくあま…

土蔵の傾き補正工事検討

2階の解体を進めながら、土蔵の沈下補正を行う業者さんを呼んでいた。 ←よく見ると写真でも判る傾き 逃亡社長が逃亡する前の頃、おじいちゃん建築士含めて相談してみた。二人共、直下の土壌に薬液を注入して固めるのはどうか、と。その工法は、これ以上沈下…

施工者探し:本人も付き合う友人もイマイチなのでこちらからフッたような焦燥感と、難航具合を自己叱責して味わう鬱積感

さて、ようやく真打登場。左官の本職の方がようやく来てくれた。何か月も待ちに待っていた。さぁ、聞くぞ、聞くぞ、聞くぞぉ! 「臭くなるらしいですね。ど、どう臭いんですかね??」「いやぁ、分からないです」 …なんだよ、それっ!! 彼曰く、当たり前に…

施工者探し:大工職基準の変化、設備職からの収穫、設計職への嘆き

立て続けの失態で恐縮しきりのおじいちゃん建築士、第三候補がいると言う。これまた一人親方。しかし、一緒に仕事をした事が一応あるという程度の上、まだ若い。伝統構法の現場に入った事はないのではなかろうか。 しかし、大工職の伝統構法への知見は無くて…

施工者探し:意中の人からその気にさせられたのに即座フラれたような喪失感

逃亡社長は所詮はまだ一件目。今までの事を考えると、すんなり進まなくても仕方がない。おじいちゃん建築士もまだ候補がいると言う。引き続き施工者紹介を一応頼ってみる。 第二候補、熟練の一人親方。なんだぁ、ツテがあったんじゃないか。 一人親方の方が…

施工者探し:大して好きでもない相手に焦らされた上に、人を介してフラれたようなこの屈辱感

お父さん設計案が出来てから、逃亡社長が棟梁を連れてやって来た。「一応やるのだな」と一安心。 棟梁はあちこち見て廻った。2階床板であり1階天井になる板は、しゃくられていて板同士が連結されている。それに気が付かずめくってしまい無垢板を破壊してしま…

施工者探し:逃亡社長との攻防

「施主施工で高い精度を」と掲げてみても、実際にはなかなか思い通りには行かない。木やら土やら建材相手以上に思い通りに行かないのは、人間相手だ。何千年前の人もそう語っているようなのだから、それ以前も、そしてこれからも、これは世の常なんだろうな…

お父さん施工の品質と精度目標

この話の流れでまたまた延長戦。施主施工精度を何故「大工さん(の手元ぐらい)」を目標に置くのか。趣味でも好きでもない施工仕事なのに、高めの道具を買ったり、施工に時間をかけたりする事に疑問を抱くかもしれない。一番身近なお母さんが、いくら事前事…

「職人」のお父さん定義

施工者の話になったので、後々で書きやすいように「職人」についてのお父さん定義も述べておきたい。■「職人」の定義 「職人」とは、「自然物などの素材を読み取り」、それを「自己の技術で加工」して、「完成品に仕上げる」事が出来る人、とお父さんは捉え…

施主の心得:施主になれないのなら出ていきなさい

三つ目、これは残念なお知らせ。「それでも良い出会いはなかなか無い」だ。 どこかに分かりやすい例え話の記述があった。 見合った額を支払うので良い工事をして欲しい、と考えている施主がいる。安かろう悪かろうではない工事。とにかく値切ろうだなんて思…

施主の心得:怠けるな!

さて、ハウスメーカーや工務店等の施工の「プロ」を侮れ、と書き綴った。では、施主はどうしたら良いのか。それは至って簡単、「施主として怠けるな」と。これが、お父さんの言いたい事の二つ目だ。「カネを出すのはこちらだ」と胡坐をかいていてはいけない…

施主の心得:「プロフェッショナル」の定義

設計や計画の方向が定まってきた事で、このブログはそろそろ施工関連の話が主体になる。内容量は、お父さんの施主施工関連が主になっていくはずだ。もしかしたら、読み物としてはそちらの方が少しぐらいは面白いかもしれない。しかしこのブログは、この家を…

お父さんは基本的に素直

何故、このようなおじいちゃん建築士を見限らなかったのか、という話。 実は、この前段階から他の建築士をあたれないか最後まで足掻いていた。しかし、お父さんの計画に乗ってきてくれるような建築士はいなかった、という悲しくも簡単な話だ。 伝統構法家屋…

我が家の建築士

北側敷地や薪関連が落ち着き、現況図も描き上げ、ようやく改修案を考えるに至ってきた。 お父さんは、現況図は描いても改修案は書かないように意図的にしていた。というのも、施主が考えた案に設計者が引っ張られる恐れを憂いたからだ。それでも、「こういう…

ホントの「プロ」への対価ならお得感ありあり

薪ストーブ導入のキッカケを作った張本人のおじいちゃん建築士に相談。施工できる大工を知っているので問題なし、さすがに奨めるだけあって設計事例を持っている、との事。 で、ある日、おじいちゃん建築士の過去の現場のお宅を訪問する機会を得た。そこでは…

薪ストーブの施主施工案浮上

またまた、どうしようかなぁ、と薪ストーブの施工について悩む日々。近隣に限定せずに、業者に限定せずに、幅広くネット内を彷徨ってみた。 ある日、ある薪ストーブ業者の方のブログに行き着いた。そこには、事細かく多岐に渡る内容が書かれていた。使い方や…

業者という「プロ」へのお父さんの見方

薪づくりに北側敷地改造計画、それに施主作図をしていたこの頃、他に出来る事、しなければいけない事は薪ストーブについての事。知識は皆無、とりあえずネット検索をしていった。それを踏まえて、まずは業者の選定もした方が良い、と最寄の業者をあたってみ…

この家の暑さ対策、そして屋根メンテナンスについて

この家の暑さ対策については、初年度のエアコンいらず体験からかなり楽観的だ。でも、涼しい家だからと言って夏の事を全く気にしないわけではない。痩せていた若い時から暑がりで夏がツラいお父さんからすれば、寒がりの人は対応策がある恒温動物なんだから…

建築士ではなくあくまで施主がリーダーなのかな

薪やら竹やらドングリやらと戯れながら、この家の改修プランを考えなければいけないものの、なかなか思考が進まない。 その為にも建築士に期待していた。が、一向に進展させようという気配はない。叩き台もない。ま、こちらが具体的にこうしたい、ああしたい…