家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

建築士・施工者

糞<怠惰

法的に、そして個人的に銃器や狩猟に関連した事に結構な時間を費やすのだが、これで罠猟する為の罠にも凝りだしたりする、とかは流石に自制する。 設計面や施工面でも、お父さんの銃や狩猟は影響する。工房等を設けようと考えているからだ。施主施工に関係の…

これが世間一般程度と思しき「施主施工」体験

という事で、件の漆喰業者は高いから食材業者からコンニャク粉を別途発注。粉が余ったらコンニャクにして食べようっと。 施工面積が僅かな事もあり、水1リットル分にて作ってみる。この分量でだと、確か粉は5gだったかな。指先一つまみ、という量。重量比率…

左官先生との出会い

そして、手に入る。あれやこれや検索していたら見つかったのだ。しかも、左官職でも無いのに買えるとの事。これは非常に有難い。お父さん如きでは宝の持ち腐れになる物かもしれないが、そうなったとしてそれでも構わん。として購入したのだ。それが、本手記…

敵の裏方は味方

ツバメとの根競べでは勝敗が付いたが、漆喰施工の勝敗は未だ付かず。いや、今の所は負け濃厚。 一歩進んだように思えたが、「押さえ」にて大きく後退した感がある第二の挫折。しかし、勝利に寄与するかは不明なものの、五回目にて乾き斑を無視して押さえた事…

素直だけど偏屈

あぁ、アカン。お先真っ暗やわぁ。 お父さんは、何に対して分からないものの憤慨。何事も上手く行かず、大した事が見い出せない非建設的失敗を繰り返す事が大いにストレス。強アルカリ性の漆喰の中に素手を突っ込んでぐるぐる回したり、立て並べ置いている鏝…

単独施主施工へ邁進

漆喰採用理由話は残念ながらまだもう一つある。施主施工向け建材と見たからであり、お父さんにとっては結構重要だ。 「当社は施主施工を応援」とか謳って実の所、漆喰を施主に塗らせるだけの施工業者が複数ある事に触れた事がある。これは逆に言うと、ズブの…

幻の職種、「多能工」

ところで、「多能工」という特定の工種名が無い職方がいるらしい。探検さんご来訪時、多能工は使い勝手が良いだろうが器用貧乏という評になった。 しかし、噂には聞いた事がある程度で実際にお見かけした事は無いと思う。大手ゼネコンJVの大きな現場にて、…

記憶の喪失の中にあった素朴な不思議

はい、天板は設置されました。はい、巾木の漆は硬化しています。ではドッキング、とはいかないワンパターン。壁と天板の取り合いで北側は新設壁、とうに完成している。では、東側と西側はと言うとそもそも壁がまだ無い。はぁ、めんどくさっ。 と思った事は覚…

「美への奉仕」

但し、勝手ながら個人的には困った。漆刷毛職人の方はたまたま情報発信をしてくれていた。しかし、塗師の方のものについては、探すも極めて限定的かつ不足。 お父さん世代かお若い方による内容はあるものの、如何せん数が少ない。そして内容は参考書籍のもの…

「答えを知ってからグダグダ抜かすな、腰抜け野郎共が」話

はい、次。天板の持ち上げ対策とL字接合問題の解決。 天板を持ち上げた状態にしておく、となると馬に載せてしまうのが一番簡単。馬は三台のみなので追加製作をしようか。 しかしながら、馬材料に使えそうな角材は残り僅か。さらに、普通の馬では低すぎる。施…

設計の「先生」

思考の混乱に苛まれる当時のお父さんの状況を読んで、二人はどう考えるだろう。 薪ストーブ搬入時に使用した台車を利用する。そう考えたのなら喜ばしい。いくらお父さん並みの重量だからと言って、台車に載せられない事はない。寧ろ、薪ストーブと違って長尺…

貧弱体制

さて、何が問題か分かるだろうか。 お父さんやお母さんの乱心行為とかが無ければ、二人はキッチン天板は日常的に目にや手にしているはず。 その天板、反り止め桟を除いた正味のタモ天板のみの重量は凡そ50kg台半ば程。コンロとシンク設置の為の穴開けをする…

工程の躓き

それらを解決して施工が始まってからも、様々な課題が見つかる。事前に網羅する事など不可能。だからこそ建築業界は経験則のどんぶり勘定。二人が建築土木やその周辺業界にいない場合、そのいい加減さにちょっと驚くかもしれない。だからこそ改善の余地等が…

施主施工の不透明さ

蟻桟の通り道を埋めた事で板材として完成。ようやく、寸法切りの上でL字型にする為の接合部を粛々と加工。埋めた上でのこれら加工、2時間か3時間程度だったろうか。 一山超えた。そして、新たな大問題。長尺板と短尺板をどのようにして接ぐのか。正確に言う…

ピッタシピタゴラ

さぁ、施工再開に伴い施工記録内容の再開、「ピタゴラスの定理」について書くぞ。 これを読む二人が、もし十代で現役学生ならば説明不要かもしれない。二十代以降ならちょっと怪しくなってくるかな。学校で習った事は使っていないと忘れてくる事は多いからな…

自然素材家屋施主施工の一つの盲点

<自然素材家屋での○×違い> 古民家先輩邸にて中塗り施工をされた探検さんから、水引きについて散々ご助言を頂いていた。この事でだいぶビビッていたお父さんだが、蓋を開けてみるとさほど手こずらなかった。これは、水引き対策兵器が功を奏したのではないか…

「拘り」あれば何でも出来る。「拘り」行けよ。行けば分かる。

長い余談を書く。お父さんからすると、施工方法よりもこちらの方がよっぽど本題。これさえ通ずればウダウダ書かずとも何とかなる。 以前にお父さんの施主施工品質について記述した。今回の左官にてまた「拘っている」から改めてだ。 「拘り」。「高みに昇ろ…

左官職排除の急先鋒

お父さん自身、左官職の方と触れ合う機会はほぼ無かった。そもそも一般家屋現場は数が少なかった事もあり、そういう小規模現場では全く記憶が無い。主だったマンションや公共施設、ビルや工場など規模がある現場では拝見する事はあった。そういう現場の左官…

左官中塗り工程突入プロローグ

ところで、左官工程の山場の一つ「中塗り」について。荒土プール内が空になった事で一段落を至る。 この中塗りについて書く前に、お父さんの考える「大工」と並び立つ家屋を成す双璧工種、「左官」について触れたい。「左官」を考えると、日本の住宅文化の変…

本職施工大斑直しの大斑直し

現在に追いつく為にほぼ毎日更新していたブログ。追いついた事で時間的にとても楽になったこの頃。書かない事が当たり前になりそうで、竣工まで続けられるかの心配は微増。 数日振りに書く内容にしても至って簡易。母屋二階大斑直し工程。一階と基本的に同じ…

「資格」より「人」

ちなみにこの新柱の材、今までの既存や新規購入した杉材とは様相が違う。木目が違うし、表面も違う。鉋掛けの感じも違う。 木目に関しては、もしかして「杢目」というものじゃなかろうか。他に「板目」や「柾目」と言うものがある。竿縁天井板には「杢目」材…

養生も大事で立派な作業だから

もしかしたらもしかすると、お父さんは生まれ持っての左官の天才かもしれない。今まで左官とは縁遠い所に居たから知る由も無かっただけで、左官業界を背負って立てる人間かもしれない。 その検証。荒壁と中塗壁の中間工程、大斑直しを試験的に行ってみる。鏝…

伝統構法古民家の施工心意気基準

この家の左官職の腕前を許容する甘いお父さんなのに、探検さんや古民家先輩は厳しそうと言う。心外だ。 大工職探しをしている頃。大工職の一人親方のブログを見つける。 元々は建売大工、お父さん流に言うと建売組立作業員であり、それなりの稼ぎがあったと…

お母さんの施主施工

ところで、本工事においてのお母さんの活躍はどんなものなのか。 世の奥様方はキッチン等の水回りについて、自分の意向を強弱差はあれども主張されるというイメージだ。翻ってお母さん、ほぼ皆無。お母さんの間取り等で主張した事は、「玄関が広い」「浴室に…

木を刻む小学校女児

大引、と言うのか床梁と言うのか。大引きとしておこう。この刻んだ大引は、上方からストンと落とし入れる。これしか思いつかず。よって、大引を取り付ける為の雇い実、これを取り付ける為の穴を柱に刻む。まだまだ終わらない。 雇い実の柱側と大引側共に込栓…

傾斜土壁の撤去

土壁部分解体。さて、縦板を抜こうと切断したが、どうも上部の土壁が落ちてきそう。 この土壁、上部途中から傾斜になっている。壁側端となる柱と、上端となる梁が直交せずにずれている。構造上、どうこう問題は無いと思われる。土壁の斜め箇所は今まで天井懐…

板剥がし一つとっても・・・

探検さんにお願いした作業は、結局ほとんど物の移動。ただ、それ以外に施工らしい作業として、一部の既存床捨て板の剥がし作業をお願いした。取って付けたような作業だが、細かな事は気にせずに独りでも出来るものとして、お願い作業候補として一応挙げてい…

薪ストーブ発注:家屋内搬入ミッション

平成27年11月某日、探検さんご来訪。ご用事にて東京から西行、その行程を延長されてのお目見え。最大のミッションを出し惜しみせず、早々に決行。 ミッション内容は薪ストーブ本体の母屋内搬入。 駐車場保管のストーブを母屋まで持ってくるのは、耐荷重200kg…

最強の助っ人

母屋一階トイレ廻りの柱や鴨居の施工が佳境に来ていた頃。ある方から助っ人のお申し出を受ける。 この家の施主施工において親戚縁者友人知人、誰一人としてこのような申し出をしてくれた人間は皆無。着工前の興味本位の「古民家見学」、着工後の「ただの見学…

戦線離脱

施工者探しの途中で施主見積を作成し、この家の改修工事はほぼ施主施工となる事は確認していた。それ以前からも、こうなる見込みは立っていた。その過程を把握しているはずのおじいちゃん建築士は、本当にほぼ施主施工となるとは思っていなかったような言動…