家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

転進決定

さて、伝統的な漆喰施工については悩む日々はまだまだ続く。新建材下地を味わってしまうと、ただの苦行にしか思えない。 半間壁一枚を施工し終えるのに凡そ4時間強を要している。塗付所要時間は、相変わらず10分強。時間が掛かっても20分程か。砂漆喰と上塗…

これが世間一般程度と思しき「施主施工」体験

という事で、件の漆喰業者は高いから食材業者からコンニャク粉を別途発注。粉が余ったらコンニャクにして食べようっと。 施工面積が僅かな事もあり、水1リットル分にて作ってみる。この分量でだと、確か粉は5gだったかな。指先一つまみ、という量。重量比率…

綿とコンニャクで壁造り

新建材下地への漆喰施工。巷の施主施工で然程珍しくなさそうな施工。もっと言うと、土壁下地に比べて素人でも出来る屁でもない施工。もしそうなら良いな、という期待を持って石膏ボードへの漆喰施工を行う。施工場所は、階段が通っていた所に設けた石膏ボー…

「藁スサ入り泥土」とは違う「麻スサ入り漆喰」攪拌

付鴨居設置により一枚高壁を二枚壁にする事に成功。狭い場所で足場を工夫しながら四苦八苦して漆喰施工を実施。まぁまぁ許容範囲の出来上がり。 と思った矢先、またもやヒビ発生。んんん、もうイヤっ!! 既調合品である城かべ漆喰を使用する事で材料問題か…

付鴨居の謎、多分解明

周囲の中塗土や漆喰の仕上げを終えて薪ストーブを設置するのは、流石に五月中には出来るんじゃないか。そんな去年末の予定、いや、予想は大いに外れ。六月に突入したものの、中塗土再施工どころか漆喰に悪戦苦闘の日々。 甲乙丙のヒビ残存壁に手を付ける気は…

徒労感がヒドイ

城かべ漆喰を本格採用する為には、既に大量購入済である漆喰をどうするかに依る。まだ未定という事もあり、この漆喰の初期ヒビ実験は継続。実験と言っても、今までみたいに壁一枚にての施工の実験と兼ねず、配合だけの実験。よって、一部分だけに塗る事にし…

「城かべ漆喰」という材の考察

九回目の砂漆喰調合をとちってしまい、水引きを抑えられなかった。こうなると、翌日の指触乾燥後にはヒビ割れが乱れ散っているだろうな。と思いきやヒビが見当たらない。初のヒビ非発生という事だけでなく驚いた。 という事で、無理矢理仕上げた具合は綺麗で…

腹立だしい準備不足例

さて、左官先生のDVDを発見する直前、スサ量の疑いを晴らす策を考えてみていた。それは、本職御用達既調合漆喰を実際に使ってみる事。 スサの不足疑念は99%の確信を持っていた。本職動画にて、鏝板や壁に塗り付けられている材の具合を何度も繰り返し観察。…

左官先生との出会い

そして、手に入る。あれやこれや検索していたら見つかったのだ。しかも、左官職でも無いのに買えるとの事。これは非常に有難い。お父さん如きでは宝の持ち腐れになる物かもしれないが、そうなったとしてそれでも構わん。として購入したのだ。それが、本手記…

素人施主施工における伝統的工法志向症候群

八回目を終えた。使った漆喰は15kg程。他、珪砂もスサも糊も結構使った。金額にして凡そ一万円は行っただろう。一回目から八回目までの人工数は不明ながら、開始してから三週間程経過。 さらに、省略してきたが漆喰をこそぐ事に限界が出てきた。 下地の中塗…

遠回り具合が過ぎる

■同第七回目:丙面 〇主目的 ・砂漆喰の調合具合確認 〇施工方法 ・砂漆喰のみ一回塗り 購入漆喰材の調合具合確認の為、まずは砂漆喰から確定を目指す。砂漆喰は塗付後、早々に上塗漆喰に隠れてしまうので単独塗付だ。 そして翌日、何ら不具合が見当たらない…

メダカの前で漆喰材を見直す

六回目に来て前進したような、はたまた停滞か、或いは後退したような。漆喰検索していると、施主施工者の方の事例に当たる事がある。チラッと拝見すると、やはり新建材壁にシーラーやらプライマーやらを用いたり、そもそも漆喰ではなく漆喰調の材を用いたり…

漆喰にドライヤー

■同第六回目:同乙面 〇主目的 ・均等的乾燥実験 ・「押さえ」鏝圧実験 〇施工方法 ・乾き斑の強制解消実験 ・軽い「押さえ」二回 ・他、前回と同様 〇所要時間 ・今回、及び以降非計測 圧が強いと思われる押さえを行った結果、表面強度に強弱が出た事により…

敵の裏方は味方

ツバメとの根競べでは勝敗が付いたが、漆喰施工の勝敗は未だ付かず。いや、今の所は負け濃厚。 一歩進んだように思えたが、「押さえ」にて大きく後退した感がある第二の挫折。しかし、勝利に寄与するかは不明なものの、五回目にて乾き斑を無視して押さえた事…

左官鳥との根競べ

ところで、春真っ盛りのこの頃、今年もやって来た。ツバメが。糞害に憤慨した事により、転居時にあった巣は撤去済。これで来ないかも、という期待は大いに外れ。 巣を作り始めた時点で壊してやる事にした。人間が恐ろしそうなだけでなく、実際に危害を加える…

「知る」から「分かる」へ

綺麗に平準に早く塗る。というのは左官職界では当たり前なんだろう。修行者がいる現場ではそういう話があるかもしてないが、インターネット上では見当たらない。それより多く目にした記述は「押さえ」という工程についてだ。漆喰施工最難関と名高いっぽい。 …

客観視点

■同第五回目:同甲面 〇主目的 ・糊の追加調合による検証 ・本職用中塗り鏝、及び仕上鏝の使い処検証 ・動画撮影による検証 ・「押さえ」実験 〇施工方法 ・砂漆喰による下塗り(本職用中塗鏝)、及び漆喰による重塗り(同左、仕上鏝) ・「押さえ」三回(仕…

我流への大後悔

■同四回目:練習漆喰面をこそがした乙面 〇主目的 ・部分部分塗り法から本式に ・糊スサの追加調合による検証 ・本職用中塗り鏝、及び仕上鏝の使い処検証 〇施工方法 ・見様見真似の全面塗り ・砂漆喰による下塗り(本職用中塗鏝)、及び漆喰による二度塗り…

素直だけど偏屈

あぁ、アカン。お先真っ暗やわぁ。 お父さんは、何に対して分からないものの憤慨。何事も上手く行かず、大した事が見い出せない非建設的失敗を繰り返す事が大いにストレス。強アルカリ性の漆喰の中に素手を突っ込んでぐるぐる回したり、立て並べ置いている鏝…

ちょっとした記述だけでは分からない

■同三回目:甲面 〇主目的 ・漆喰面に漆喰は上塗り出来るか否か 〇施工方法 ・一回目と同様 〇所要時間 ・一時間強 ヒビ等の不具合があれば上塗りすれば良い。この手の記述がそこそこある。これが叶えばヒビ問題に進展があるかもしれない、として実験。 塗っ…

鏝が突如重くなる

■同二回目:乙面 〇主目的 ・水引きに対応する方法の模索 〇施工方法 ・水道直結噴霧器による水打ち八回 ・糊スサの追加調合による検証 ・他、第一回目と同様 〇所要時間 ・第一回目と同様 漆喰はなかなか乾かない事が正解らしい。早く乾くようだと不具合が…

品質確保、凡そ数十分

■実験及び練習一回目:甲面 〇主目的 ・まずは漆喰というものを塗ってみる 〇施工方法 ・水道直結噴霧器による水打ち三回 ・砂漆喰の上、追っかけによる仕上漆喰(共に厚寸適当) ・部分部分塗り法の上、「押さえ」実施 〇所要時間 ・砂漆喰、上塗漆喰、各々…

漆喰塗りプロローグ

漆喰を塗るまだ前段階なのに、既に話が長い。写真も無く文字ばかり。読む方はしんどいだろうな、書く方もしんどいけど。答えだけ書けばお互い楽なのだけど、そうなると今度は漆喰施工がよく分からない事になるかもしれない。 と言うのも、お父さんがそうだか…

砂漆喰を作ってみる

水引き対応法のもう一つは、砂漆喰施工。 これは昔ながらの方法だそうで、仕上げの前にこれを下塗りして下地からの水引きを緩和させる、との事。他、骨材となる砂を入れる事で強度を高める目的もあるそうだ。セメントに砂を入れてモルタル、さらに砂利を入れ…

労多くして益少なし、かもしれない挑戦

土壁の呼吸力、またの名を吸放湿性について、これを神の如く崇め奉るような人達がいる。分からんでも無い、現代人だから。 この事については、それぞれの立場に依ったそれぞれの主張がある。左官建材の製造や販売業者は、ビニールクロスよりも漆喰や珪藻土が…

水引きとシーラー

左官は水との闘いだと表する文言があった。非常に低次元で異次元ながらこれを味わったお父さん。 目下予想される最大の課題は「水引き」。一体、本手記において幾度書いただろうこの単語。本職が試行錯誤されるものを、中塗土にでさえ錯乱してきたお父さんが…

だけど糊を侮ってしまう

二日後、新たな疑問。張って置いた水はどうするのだろう。 購入先サイトでは、余分な水は捨てろと書いてあった。しかし、この水は捨ててよいのか。糊が混ざっている水じゃないのか。それを捨てるという事は、糊の含量が減るという事ではないのか。よし、混ぜ…

粒子を侮る事勿れ

さて、材を混練りする作業。もしかしたらこれで失敗をする者が、子孫の内にいているかもしれない。何せ、先祖自身がやらかしたから。 漆喰に限らずセメントでも泥でもそうだが、程良い粘度はいきなりやって来る、と思う。 何て言うのかな。検証した事が無い…

たかが糊、されど海藻糊

そして最後に、糊の事。これは今までの土壁に無かったな。 いや、正確に言うと、藁からのリグニンがこれを担っていたのか。土佐漆喰と同じくで。スサを麻と称した物や紙の繊維をスサ材として使う場合、別途で糊成分を要するようだ。 この目的は、消石灰の細…

多重人格

施工者としては漆喰仕上は非常にやりたくなくなった。施主と設計者としては依然として漆喰仕上。お施主さんと設計の先生がそう言うんだから仕方が無い。お父さん、多重人格じゃなかろうか。 そう言えば、個人の施主が諸々段取りと調査等をした上で、左官職に…

漆喰にまつわる諸々の容易

さぁ、さぁ、やって来ました。不安しかない左官工程最大の壁、土壁への漆喰仕上塗り。不貞腐れていては到底越えられ無さそうな壁。それにしても、中塗り下地塗り開始からほぼ一年経過でようやく仕上げ開始。短工期が貴ばれて久しい現代にこの長工期。嫌にな…

床板漆仕上げ塗り

おばあちゃん発言を引き摺りながらも、立ち止まる事は許されない。しかも、そろそろ四月が終わる。そうこうしていると梅雨。漆に大敵な梅雨。季節の移り変わりもお父さんを容赦しない。と自分の尻を叩いて行うのは床板材の摺漆。漆を引き摺ってやるんだ。 こ…

裸の施主施工者様

本道の方の電気工事は、我ながら何とも心許ない内容となった。 南側薄壁の厚さに比べてPF管が太くて一部使えない。よって、その間は細い塩ビ管を使う事にした。この固定がまたもやビス挟み留め。手で軽く動かそうとしても大丈夫そうだが、電線交換時に電線を…

お母さん、案を出す。

書き忘れがあった。柱を建てる前、鴨居の建具の溝の一部を埋めてみた。 これは、鉋掛けした棒をただ溝に嵌め込んだだけ。軽く接着剤を付けたかもしれない。 この溝は矩形ではない事から矩形の棒は入らない。ならば、見え掛かり部だけで良し、という事で棒は…

配線計画が無い事のツケ

現場置き建材消費を進めて行く。目下の所、使い易くて邪魔なのは胴縁材。よし、壁を造ろう。そう思って始めたものの、合間作業としてはややこしい壁。 ダイニングとトイレを仕切る当壁の北側は、壁掛けテレビ設置予定箇所。電源供給と電波供給が必要。南側は…

隠蔽工作

土壁に隠蔽配線。これは後から不可能。 既存土壁内配線方法は金属管埋設。これは入居時点で全て廃線となっており、金属管内の布被覆配線は引っこ抜く事さえ出来ない物が多かった。よって、後年の家人はビニール電線の露出配線を選択したわけだな。これを選択…

能書き不要な事はある

中塗実験乾燥待ち中や、中塗の漉し土の沈殿乾燥中等には他の作業を行う。一つは解体。元現場事務所であり、新規キッチン奥の食品庫予定地の押入れ。また、元北側縁側縁甲板と根太撤去。 これら何てことない作業だけども、以前から少し不思議に思っていたのは…

そして休業

漉し土を作った事で仕上塗りは進んでいく。もう実験はしない。これを本番として実験面は削り落としてやり直し。その他全面そのまま乾燥を待たずに猛進。 と言いたい所だが、この工程は非常に疲れる。仕上塗りという事だからだろうか。広くもない一面に対して…

中塗仕上塗り本格デビュー

さて、出来た練り直し漉し中塗土は如何なものか。それはもう劇的に塗り易くなった。こう言ったお父さんに対しきょうこは「私のおかげ」と言う。確かにそう、きょうこや皆の成果。 この漉し土を使う事で施工に諸々変化する。 漉し以前の土で塗る場合、小石等…

いつか来た茨の道

ヒビが出ない、かもしれない方策をお父さんなりに考えてみた。 一つは砂を追加する事。泥の粒子の割合を減らすとも言う。泥を減らせば含水量は減る。そうすれば乾燥収縮が減る。感覚的に分かるかと思う。荒壁から仕上げに近づくにつれこれを実行。実際にヒビ…

泥濘(ぬかるみ)

再度練習と実験施工。 二ヶ所目。一ヶ所目に施した寒冷紗を残した状態で再度塗るが不調。 三ヶ所目。泥砂藁水だけで挑むが、水を少な目にして実施。水を少なく、とは何と表現すれば良いだろうか。左官工の持つ鏝板の上のネタの映像を見た事があるだろうか。…

暗中模索号令

ハナから妥協しない。ハナから高みを目指す。そう意気込んで始まった施主施工。漆で頓挫、精神的リハビリにようやく蹴りを付けられたその時に初の左官仕上げ工程。あぁ無理、はい無理。と言ってもいられない。湿式工法はこの先も続く。そもそも本職に頼まな…

中塗り仕上げに don't stay tune

ブランド着てるやつ もうGood night Mで待ってるやつ もうGood night 頭だけ良いやつ もうGood night カッコええわと思う曲のサビの歌詞の一部。「もうGood night」は前後の歌詞から、「うんざりだ、もう寝てしまえよ」と解釈。この曲がラジオから流れて来た…

油紙の贈り物

書院跡の対処施工と並行して、例の亜麻仁油硬化待ちだった小壁の施工も進める。完全硬化とは言えずだったが待ちきれずでの再開。 竿縁天井撤去後の小壁に関する施工は、先に書いた梁束梁貫板や埋め木等の造作、それらと長押等への古色塗装、繊維壁の表層と下…

建材と思い出を再生した工事

枠が出来た、という事で縦板入れて竹木舞を組む。写真を見ると、やはり格子壁はいいな、と浮気心がムクムクする。グッと堪えてそのまま久々の荒土塗り実施。 で、ここからまた寄り道作業発生。保管荒土が微妙に足らずに確保するのだ。これがあるので、当該壁…

横短材回転

はい、次。東半分側の腰壁の横材を入れる施工。こういう材の名称って何と言うのだろう。「腰壁天端材」でいいか。この材についても不甲斐なさに見舞われる。 柱は購入材を使用したが、当材は材確保から。どうにもこうにもストックに良材がもう無い。本当に良…

十字材回転

計画は出来た。いざ実行。毎度ながらの木材回転入れ。素直に普通にガツンと柱等を入れたい所、そうは問屋が卸さん改修工事。あれやこれや考えた挙句、当該箇所の東西を分ける柱は上部をホゾ、下部は雇実とした。 上部を中心として回転差しの上、最後に下部を…

埃の設計

ただ、この方向でずっと検討していたが、決定にはなかなか至らない。それは、どうやって作れば良いのか見えないから。 構造に寄与する木組み方となると精度が求められるはず。その自信が無い。さらに、この格子壁は通風させたくない遮断壁。となるとガラスを…

お父さんの建築嗜好

長々と書いたのは、まだ当該箇所の西半分の壁の事だけ。より時間を要して悩んでいたのは東半分の壁。 お父さんは日本建築が特段好きだったとかでは無い。現代日本建築はよいそうでは無い。どちらかと言えば近代西洋建築が好みなんだな。それを自覚する前で単…

木造軸組工法と木造壁式構造

ターゲットは書院があった所。ここに壁を新たに設ける。 → 初期からある時期までの設計では、当該場所に何かしらの壁は設けるには違いないが、一部用途が違っていた。書院が無くなる事で、南側縁側の西奥が無為の場所となる。よって、書院西半分側は中庭植栽…